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城山カタクリの里 (H24.4.2)


山の斜面に群生するカタクリ



山の斜面に群生するカタクリ



群生するカタクリ

城山カタクリの里は、相模原市緑区川尻4307(旧城山町川尻字小野)にある個人所有の山林で、カタクリの咲く春のみ一般公開されます。

山林の北側斜面2ヘクタールに、日本カタクリが30万株のカタクリが自生し、南関東随一の群生地として知られています。


城山カタクリの里は、昭和50年頃から、所有者の小林一章氏がカタクリの自生地保護を始め、増植に努力を重ねたものです。

株と株の間が狭く密生度が高いので、愛好家の間でも大変人気があり、開花シーズンにはカメラ片手に、多くの人が訪れる花の名所です。

「神奈川花の名所100選」にも選ばれています。


群生するカタクリ



山の斜面に群生するカタクリ



山の斜面に群生するカタクリ



群生するカタクリ

山林への入口に、花守人の小林一章さんが書かれた「カタクリの由来」が掲示されていました。

かたくりの花咲き遠嶺雪きゆる

ここは城山町川尻字小野といいます。このカタクリは大昔よりこの地にひっそりと長い間風雪に耐えて生き続けて今日に至りました。ふた昔前より見事な群落を形成、その面積は1500平方メートルに達し、今も密度と領域を拡げつつあります。これからも一生懸命増やしたいと思います。どうか皆さんも是非可愛がって下さい。


ここのカタクリは、言い伝えによると万葉集の歌人、小野小町が東北よりこの地に移し植えた由、小野小町にちなみここが小野という地名になりました。

かたくりの一つの花の花盛り

山すそにつみてかなしもひと茎にひとつ花咲くかたくりの花


群生するカタクリ



群生するカタクリ



カタクリ



カタクリ

カタクリはユリ科の多年草で、北海道や本州の北中部の山野に自生しています。

葉は一対、楕円形でつやがあり薄い紫色の斑紋があります。

早春、その葉の間から花軸が15センチほど伸びて、その先にうつむいたような薄紫色の六弁花が1個咲きます。


種子にはアリが好むエライオソームという物質が付いており、アリによってアリの巣穴に運ばれることによって生育地を広げていきます。スミレと同様です。

発芽1年目の個体は細い糸状の葉を、2年目から7〜8年程度までは卵状楕円形の一枚の葉だけで過ごし、鱗茎が大きくなり、2枚目の葉が出てから花をつけます。


カタクリ



カタクリ



カタクリ

このように、カタクリは実生苗から有花個体になるまで7〜8年を要し、花を咲かせるまでには非常に長い準備期間が必要です。

花を咲かせた後も長く生き続け、環境さえ良ければ数年連続して花を咲かせるとのことです。


カタクリの地下茎からとるデンプンが片栗粉です。

白い良質のデンプンで、料理に使ったり、湯でといて飲みますが、現在は、ほとんどがジャガイモから作られています。


カタクリ



カタクリ



カタクリ



カタクリ

カタクリの花は、良く晴れた日に咲き、花びらは開いて反り返り、かごを傾けたように見えることから古くは「堅香子(かたかご)」と呼ばれていました。

万葉集に大伴家持の詠んだ歌があります。

「もののふの 八十乙女らが 汲みまがふ 寺井の上の 堅香子の花」


この歌が詠まれた天平勝宝2年(750年)3月には、大伴家持は越中の国(富山県)に越中守として赴任中でした。

都を遠く離れた北国での春の訪れは、家持にとって大きな喜びだったのでしょう。

かたかごの花の可憐な美しさに、少女たちの様子が思い浮かびます。

富山県高岡市は「カタカゴ」の名でカタクリを市の花に指定しています。


カタクリ



白いカタクリ



白いカタクリ

カタクリの寿命は開花してから一週間程とのことです。

咲き終わると反り返った花弁の先端部分が更に反り返って輪のようになります。

満開の時期を迎えると咲き終わりの花が少しづつ混じり始めるとのことです。

城山カタクリの里では、8〜9分咲きの時期に見頃と発表しています。

見頃との開花情報があれば間髪入れずに行くのがお勧めです。


カタクリの里では、珍しいキバナカタクリや白いカタクリの花も見ることができます。

キバナカタクリは見頃が4月中旬と開花の時期が遅く、カタクリの見頃の時期に訪ねるとなかなか会えないようです。

キバナカタクリは3000株植えられており、キバナカタクリのもでも十分に見応えがあります。

キバナカタクリは4月2日の時点では未開花でした。


カタクリ


カタクリの里の花


ユキワリソウ



ユキワリソウ

カタクリの里にはカタクリ以外の花も沢山咲いています。

なだらかな山の斜面を登りながら、カタクリとともに春の花を楽しむことができます。



ショウジョウバカマ


ユキワリソウ



キバナセツブンソウ


アクセス

JR横浜線・相模線、京王線「橋本駅」北口より「三ヶ木」行きバス(橋01系統)に乗車し、「城山総合事務所入口」で下車して、徒歩20分です。

バスは10分程度の間隔で運行されています。


アセビ



キバナセツブンソウ


オオイワウチワ



コシノバイモソウ


キクサキイチゲ



コイワウチワ



スイセン

また、見頃の時期には、橋本駅北口から「城山カタクリの里」への臨時直通バスが運行されます。

今年は3月16日(金)から4月15日(日)まで運行されています。

行き:橋本駅北口発 午前8時30分から午後2時まで30分間隔

帰り:カタクリの里発 午前11時から午後4時30分まで30分間隔

運賃:片道220円



ムラサキナハハ


トサミズキ



フクジュソウ



ミツマタ


ミツマタ


開園期間
カタクリの時期のみ一般公開されます。
今年は3月10日(土)から4月22日(日)までです。

なお、開花情報によって期間が延長されることがあります。

入園料
500円(ただし開花状況により安くなります)

関連のホームページ

 城山カタクリの里

 カタクリの里その2へ

         風来坊


ゲンカイツツジ


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