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氷結した袋田の滝 (H24.1.7)


氷瀑した袋田の滝 第1観瀑台から



氷瀑した袋田の滝 第1観瀑台から



氷瀑した袋田の滝 第1観瀑台から

袋田の滝は、茨城県久慈郡大子町袋田にある滝です。

久慈川の支流である滝川の上流にあります。

高さ120m、幅73mの滝で、冬には「氷瀑」と呼ばれる、滝が凍結する現象が発生することがあります。

袋田の滝は、華厳の滝、那智の滝とともに日本三名瀑の一つにあげられており、日本の滝百選にも選定されています。


袋田の滝は、別名「四度の滝」と呼ばれています。

これは滝川が4段に岩肌を落ちることから名付けられたとされる説と、昔、この地を訪れた西行法師が「この滝は四季に一度ずつ来てみなければ真の風趣は味わえない」と、この滝を絶賛したと伝えられていることから名付けられたとされる説があります。


氷瀑した袋田の滝 第1観瀑台から



氷瀑した袋田の滝 第1観瀑台から



氷瀑した袋田の滝 第1観瀑台から



氷瀑した袋田の滝 第1観瀑台から

袋田の滝のある大子町を含む久慈川沿いの地域は、西の八溝山地と東の阿武隈山地の間にある比較的低い地域で、地質学的には新生代の中新世の中頃(約1500万年前)に堆積した地層でできています。

地層は主に砂岩、礫岩や泥岩からできていますが、火山灰などの火山噴出物からできた地層もみられます。


その代表的なものが奥久慈の名峰である男体山を作っている「男体山火山角礫岩層」です。

これは海底で火山が噴火して、冷却する際に、大きな礫状に破壊されたあと全体が固まったもので、非常に固く浸食に強い地層です。

男体山を中心に南北約30kmにわたって連なる急峻な尾根は、削り残されたこの地層によってできており、袋田の滝近くの月居山や生瀬富士もそれに含まれます。


氷瀑した袋田の滝 第1観瀑台から



氷瀑した袋田の滝 第1観瀑台から

袋田の滝は、この堅い地層が作る断崖を、久慈川の支流である滝川の水が流れ落ちることによって作られたものです。

形としては溶岩が川をせき止めることによってできた日光の華厳の滝に似ていますが、この溶岩は約2万年前のもので、地質学的には袋田の滝も方が遙かに古いことになります。



氷瀑した袋田の滝 第2観瀑台から



氷瀑した袋田の滝 第2観瀑台から


今回は凍結した滝の神秘的な美しさを見たいものだと「氷瀑」の時期を密かに狙っていました。

昨年12月下旬にクリスマス寒波があり厳しい寒さの日が数日続きましたが、袋田の滝のライブカメラでチェックすると、滝の半分程度が氷結していますが、まだ水の流れが随分見られます。


氷瀑した袋田の滝 第2観瀑台から



氷瀑した袋田の滝 第2観瀑台から



氷瀑した袋田の滝 第2観瀑台から



氷瀑した袋田の滝 第2観瀑台から

その後10日間ほどは比較的暖かい日が続き、氷結もいっこうに進みません。

1月6日の「小寒」とともにこの冬2回目の寒波が来襲しました。

1月6日の夕刻に袋田の滝の様子がテレビで放映され、大きな画面でその様子を確認することができました。

袋田の滝の大部分は凍っていますが、まだ一部に流れが見られます。


しかしながら、次の寒波がいつ頃かわからないこと、「青春18きっぷ」の有効期間が1月10日までということで、少し早いかもしれませんが、1月7日に出かけることにしました。

袋田の滝の商店街についてびっくりです。

商店街の周囲の駐車場は満車の状態です。

3連休の初日ということもありますが、昨日のテレビの放映の影響が大きいのではないかと思います。


氷瀑した袋田の滝 第2観瀑台から



氷瀑した袋田の滝 第2観瀑台から



第1観瀑台は低い位置にあるために、滝の全容を見るには第2観瀑台にエレベーターで移動する必要があります。

第2観瀑台には3つのデッキがあり、従来の第1観瀑台よりも、第1デッキは約44m、第2デッキは約48m、第3デッキは約51m上にあるため、最上段を含めた滝の全景を鑑賞することができます。

袋田の滝を正面から見るためには、長さ276mの「袋田の滝 観瀑トンネル」を通って第1観瀑台、第2観瀑台に行く必要があります。

第1観瀑台に到着すると、前方にテレビで見た映像と同様の、見事な景観が広がっています。

秋に来たときは、滝からの水飛沫で前方に近づくことができませんでしたが、この時期は手摺りに近づいてゆっくりと干渉することができました。


氷瀑した袋田の滝 第1観瀑台から



氷瀑した袋田の滝 つり橋付近から



氷瀑した袋田の滝 つり橋付近から

駐車場の状況から第1観瀑台、第2観瀑台は満員ではないかと心配していましたが、次々と多くの方が訪れるものの、寒さのために記念写真を撮るとすぐに移動する方が多く、観瀑台はあまり混雑していませんでした。

また、第2観瀑台へのエレベーターによる移動もスムーズでした。

今回は第1観瀑台、第2観瀑台のみで、上流の生瀬滝には行きませんでした。



氷瀑した袋田の滝と第1観瀑台 吊り橋付近から



氷瀑した袋田の滝と吊り橋 展望台から



アクセス


JR水郡線袋田駅から滝本(袋田の滝)行きバスで終点下車。袋田の滝トンネル入口まで徒歩5分。

JR水郡線袋田駅から徒歩45分。


袋田の滝トンネル入場料

 300円


氷瀑した袋田の滝 吊り橋から



氷瀑した袋田の滝 吊り橋から


氷結した滝川



関連のホームページ

 袋田の滝

         風来坊


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