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水生植物園の行田蓮
「古代蓮の里」は、埼玉県行田市にある公園を兼ねる施設です。 ふるさと創生事業の一環として、行田市の天然記念物に指定されている「古代蓮(行田蓮)」をシンボルとする公園を、古代蓮の自生する付近に「古代蓮の里」として、平成4年(1992年)から平成12年(2000年)にかけて整備されました。 また、平成13年(2001年)には園内に「古代蓮会館」が開館しました。
公園の面積は、14ヘクタールで東京ドーム約3個分になります。 公園内の施設としては、古代蓮池、世界の蓮園、水生植物園、水鳥の池、あずまや、トイレ、駐車場、古代蓮会館、売店およびうどん店、作業棟、牡丹園、釣掘、冒険遊び場、見晴らしの丘、お花見広場、梅林、ロウバイ、ホタルの川などがあります。 蓮の開花時期には、毎年11万人から14万人の人が訪れます。
古代蓮の里には、行田蓮をはじめとする42種類、約12万株の花蓮が植えられています。 メインの行田蓮(古代蓮)は10万株植えられています。 行田蓮(古代蓮)は、原始的な形態を持つ1400年〜3000年前の蓮であるといわれています。
昭和46年(1971年)から、行田市では小針地内に新しい焼却場施設を建設するための造成工事を行いました。 昭和48年(1973年)池の水面に多くの丸い葉が浮いているのが発見されました。 その後、葉の数も増え続け、ついに7月13日、長い眠りから覚めた古代の蓮が可憐なピンクの花を咲かせたのです。
地中深く眠っていた蓮の実が、工事によって掘り起こされ、その後、自然発芽したものと思われますが、このように多くの蓮の実が出土し、自然発芽して一斉に開花したことは、過去に例がなく、全国的にも極めて珍しいことといわれています。
これを、埼玉大学名誉教授で植物学の権威とされる江森貫一氏が調査を行い、当時古代蓮といわれていた大賀蓮の例を参考に、2500年から3000年前のものと推定されました。 その後、蓮の研究家である神奈川大学の豊田清修教授が昭和49年から50年にかけて、古代蓮について調査研究した結果、この蓮はかなり原始的なものであることが判明しました。
行田蓮
さらに、この蓮の実とその周辺の出土木片の年代を測定したところ、1390年±65年前のものであるという結果が得られました。 これらのことを考え合わせるとこの古代蓮は、概ね1400年前から3000年前のものと推定されています。
古代蓮の里には、行田蓮(古代蓮)をはじめとする42種類、約12万株の花蓮が植えられていますが、これらの蓮はいくつかのエリアに分かれて植えられています。 10万株の行田蓮(古代蓮)は、古代蓮池、水生植物園、水鳥の池の3ヶ所に植えられています。
公園中央にあるのが「古代蓮池」で、古代蓮池(東)及び古代蓮池(西)の2ヶ所に分かれていますが、この2ヶ所の池がメインの池です。 古代蓮池には、行田蓮(古代蓮)が植えられています。
2つの池で5000平方メートルあります。 いずれの池も散策路が設けられており、左右に咲く古代蓮を眺めながら、散策を楽しむことができます。 このエリアは花よりも蕾が多く、見頃一歩前という感じでした。
甲斐姫
古代蓮池の北に「水生植物園」があります。 水生植物園は5700平方メートルで、古代蓮の里で一番広いエリアです。 水生植物園には行田蓮、甲斐姫、黄花蓮が植えられています。 甲斐蓮は平成22年に植えられたものです。
黄花蓮
水生植物園は池の周囲を散策できますが、池の中にも散策路が設けられており、いろいろな角度から蓮を楽しむことができます。 水生植物園の蓮は丁度見頃を迎えており、水生植物園全体に蓮が咲き誇っているという感じでした。
古代蓮池
水生植物園の奥のエリアに、別の池があります。 この池にオニバスが咲いていました。 また、オニバスの咲いている隣の池には黄花蓮が咲いていました。 水生植物園では、スイレン、ミズアオイ、ホテイアオイ、ガガブタなどの花も楽しむことができます。
もう一ヶ所は、自然状態が人気の水鳥の池です。 水鳥の池は5600平方メートルで水生植物園とほぞ同じ大きさです。 水鳥の池の蓮も行田蓮ですが、この池の蓮は開花時期が遅いため、今回はほとんど咲いていませんでした。
オニバス
古代蓮の里は蓮の種類が多いこともあり、蓮の開花時期は6月下旬から8月上旬までと長いですが、天候によって毎年咲く時期は異なります。 今年は6月23日(土)〜8月5日(日)が蓮の開花時期として設定されており、この期間は園内の施設はうどん店(月曜日が定休)を除き無休で営業されています。
園内にそびえたつタワーのある建物が古代蓮会館です。 館内は、展示室、展望室、休憩所、研修室の4つに分かれています。 1階展示室では、蓮に関する様々な資料を展示しており、一年中古代蓮の魅力を楽しむことができます。 また、行田の自然も紹介しています。
タワー展望室から 手前が古代蓮池 右上が水生植物園
2階展望室では、地上50メートルから大パノラマを望むことができ、関東平野を取り囲む山々を眺められます。 展望タワーは、蓮池の水面から花茎が立ち上がっている様子をイメージしたものです。 また、展望室から見える展示室部分は、蓮の葉をイメージしています
アクセス JR高崎線行田駅東口から行田市市内循環バス(観光拠点循環コース右・左回り)で20分〜30分 秩父鉄道行田市駅南口から行田市市内循環バス(東循環コース右回り)で15分 蓮の開花期間は、JR高崎線行田駅からシャトルバスが運行されています。 シャトルバスは、休日は1時間2本、平日は1時間1本ですが、蓮の見頃の時期は平日も1時間2本となります。
駐車場 駐車台数 約500台 駐車料金 500円
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