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小石川後楽園の枝垂れ桜
小石川後楽園は桜の本数は55本と小規模ですが、3本の素晴らしい枝垂れ桜があります。この枝垂れ桜はソメイヨシノよりも少し早く見頃を迎えます。 今年の東京のソメイヨシノは、平年よりも5日、昨年よりも3日遅い3月31日に開花宣言がありました。
小石川後楽園の枝垂れ桜もなかなか開花せず、3月30日にやっと開花宣言がありました。 しかし3月31日は強い南風で気温が上昇、さらに4月3日には都内でも25mを超す強風が吹き荒れて、首都圏のダイヤが大混乱するという事態が発生しました。 この猛烈な南風で気温が上昇し、枝垂れ桜の開花は一気に進んで満開となりました。
4月4日は強風が残るかと思いましたが、意外と風は収まっており、早速に枝垂れ桜のハシゴに出かけました。 本日は強風で無理だろうという先入観から、朝は出遅れましたが六義園に引き続いて小石川後楽園を訪ねました。
小石川後楽園には3本の大きな枝垂れ桜があります。 入口から入った正面にある枝垂れ桜の開花が一番早く、次に正面の枝垂れ桜から渡月橋に向かう途中にある枝垂れ桜が咲き、最後にその奧にあるピンクの枝垂れ桜が咲きます。
今年は正面の枝垂れ桜は見頃を迎えていましたが、左側の枝垂れ桜は8分咲き程度、一番奥のピンクの枝垂れ桜は3分咲き程度でした。 ピンクの枝垂れ桜は遙かに見上げる大木で、小石川後楽園では一番見応えがありますが、少し早すぎた感じです。 ソメイヨシノは咲き始めの状況で、見頃は1週間程度先になりそうな感じでした。
小石川後楽園は水戸黄門ゆかりの大名庭園です。 江戸時代初期、寛永6年(1629年)に水戸徳川家の祖である頼房が、江戸の上屋敷の庭として造ったもので、二代藩主の光圀の代に完成した庭園です。 庭園の様式は池を中心にした回遊式築山泉水庭園になっています。
光圀は作庭に際し、明の儒者である朱舜水の意見をとり入れ、随所に中国の名所の名前をつけた景観を配し、中国趣味豊かなものとなっています。 また、各地の景勝を模した湖・山・川・田園などの景観が巧みに表現されています。
庭園の名前も、中国の「岳陽楼記」の中の「天下の憂いに先立って憂い、天下の楽しみに遅れて楽しむ」から「後楽園」と名付けられました。 小石川後楽園は小石川台地の先端にあり、神田上水の分流を引入れ築庭されました。 また、光圀の儒学思想の下に築園されており、明るく開放的な六義園と好対照をなしています。
小石川後楽園は昭和27年3月、文化財保護法によって特別史跡及び特別名勝に指定されています。 特別史跡と特別名勝の二重指定を受けているのは、都立庭園では浜離宮とここの二つだけです。 全国でも京都の鹿苑寺(金閣寺)、慈照寺(銀閣寺)、醍醐寺三宝院、奈良の平城京左京三条二坊宮跡、厳島を合わせ7ヶ所だけだそうです。
小石川後楽園の庭園のすぐ隣には東京ドームがあります。 桜の景観の撮る場合も、東京ドームや東京ドームホテルは気にかかります! 今回も何枚か撮ってみました。 アクセス 都営地下鉄大江戸線飯田橋下車 徒歩2分 JR総武線・東京メトロ東西線・有楽町線・南北線飯田橋下車 徒歩8分 東京メトロ丸ノ内線・南北線後楽園下車 徒歩8分 入園料 300円 関連のホームページ 小石川後楽園 風来坊