三ノ輪橋付近のバラ

三ノ輪橋付近のバラ

都電荒川線は、東京都荒川区南千住１丁目の三ノ輪橋停留場から、新宿区西早稲田１丁目の早稲田停留場までを結ぶ、東京都電車（都電）の軌道路線です。

かつては東京都２３区を中心に数多くの都電路線がありましたが、その殆どが廃止され、都電荒川線は唯一現存している路線です。

三ノ輪橋付近のバラ

１９６０年代の交通渋滞解消政策ならびに赤字公共事業整理政策の推進にともなう都電廃止の流れの中、都電２７系統ならびに３２系統については、沿線住民からの存続要望が高く黒字運営が見込めること、大半が専用軌道であるため交通渋滞を引き起こすことがまれで、路線の管理も比較的容易であることが勘案されて、２７系統の一部（王子駅前〜赤羽）が廃止されたのみで、そのほとんどが存続することになりました。

「三ノ輪橋」は関東の駅百選認定駅

三ノ輪橋停留所

１９７４年にそれまで別系統として運行されていた、２７系統と３２系統を統合して「荒川線」と改称されて現在に至っています。

都電荒川線の大部分は専用軌道となっており、車道と区分されていない併用区間は明治通り（国道１３２号線）を走行する王子駅前停留場から飛鳥山停留場間のみです。

町屋駅前付近のバラ　前方上部は京成線

都電荒川線は全長１２．２ｋｍですが、このうちの「三ノ輪橋」から「荒川車庫前」までの４ｋｍは荒川区を走っています。

この荒川区内の都電沿線には、約１４０種、約１３０００株のバラは植えられており、５月から６月の上旬にかけては色とりどりのバラが咲き乱れます。

町屋駅前付近のバラ

町屋駅前付近のバラ

町屋駅前付近のバラ

荒川区内の都電沿線のバラは、荒川区とボランティアグループ「荒川バラの会」が維持管理を行っており、区民の方が育てたバラといえるものです。

区民の足として親しまれている都電荒川線を花と緑で包み込もうとするもので、この都電沿線のバラは、社団法人日本観光協会が主催する「花の観光地づくり大賞」で、平成１７年度に「大賞」を受賞しています。

今年はバラの開花が遅くいつ頃が良いかと思っていたところ、ネットの友人から５月１４日に「荒川線のバラが見頃です」との情報があり、早速出かけることにしました。

バラのスポットの細部がわかりませんので、都電一日乗車券を利用して、最初に下見を兼ねて「三ノ輪橋」まで行くこととし、都営三田線の西巣鴨で下車し、「新庚申塚」から都電に乗車しました。

町屋駅前〜熊野前の沿線の光景

町屋駅前〜熊野前の沿線の光景

都電からバラの状況を眺めながら「三ノ輪橋」についてびっくりです。

「三ノ輪橋」周辺の「三ノ輪橋広場」には見事なバラが咲き誇っていました。

都電は平成１９年に昭和初期をイメージしたレトロ車両を挿入したとのことですが、三ノ輪橋停留場もレトロ調にリニューアルされ、「関東の駅百選」に認定されています。

荒川遊園地のバラ花壇

「三ノ輪橋」から隣の「荒川一中前」までは線路沿いのバラを眺めながら歩きました。

「荒川一中前」から「町屋駅前」まではバラの花は断続的に咲いていますが、線路沿いに会社や民家が建っており、線路に沿って歩くことができないため、都電で移動しました。

「町屋駅前」付近は線路沿いに見事なバラが咲いていましたし、駅前にはバラの花壇などが設けられていました。

荒川遊園地のバラ花壇

荒川遊園地のバラ

荒川遊園地のバラ

「荒川遊園地前」のバラ

「荒川遊園地前」のバラ

「荒川遊園地前」のバラ

「町屋駅前」周辺は「あらかわバラ市」の会場になります。

今年が４回目で、５月１９日（土）に開催の予定でした。

「あらかわバラ市」では、バラの花鉢の販売、バラの相談コーナー、バラ関連商品の販売などのイベントが行われます。

荒川遊園地前〜荒川車庫前のバラ

荒川遊園地前〜荒川車庫前のバラ

「町屋駅前」から「熊野前」の間は線路の両側にバラの花が咲いていますが、バラの木がまだ小さいこと、都電の外側は車道で、その外側が歩道になっており、バラを見ながらゆっくり散策することができないことから、都電で移動することにしました。

「熊野前」から「荒川遊園地前」までは花もやや少ないことから、そのまま電車で移動し、「荒川遊園地前」で下車しました。

荒川遊園地前〜荒川車庫前のバラ

荒川遊園地前〜荒川車庫前の都電軌道

荒川遊園地前〜荒川車庫前のバラ

「荒川遊園地前」から荒川遊園地に入ると入口の左右にバラの花壇が設けられており、見事なバラが咲いています。

荒川遊園地のバラも、「あらかわバラの会」の方々が維持管理しているとのことです。

バラの傍にはベンチも置かれており、バラを見ながら休憩することもできます。

「荒川遊園地前」から「荒川車庫前」の間は、線路の両側に見事なバラが咲き誇っています。

この付近も線路の両側は車道になっていますが、線路の南側（荒川遊園地の反対側）の道路は一方通行で交通量が少なく、しかも線路沿いに歩道が設けられており、バラを眺めながらゆっくり散策することができます。

荒川遊園地前〜荒川車庫前のバラ

荒川遊園地前〜荒川車庫前のバラ

荒川遊園地前〜荒川車庫前のバラ

また、所々に線路を横切るための歩道が設けられており、線路内からバラを眺めることもできます。

この付近には背丈よりも大きなバラも数多くあり、都電沿線のバラのメインともいえる場所です。

バラと都電を撮影できるスポットでもあります。

荒川区以外では、「大塚駅前」から「向原」の間も、線路沿いにバラが咲いており、今年は「第１回大塚バラ祭り」の会場となりますが、花の数がやや少ない感じでした。

今回はパスしました。

荒川遊園地前〜荒川車庫前のバラ

荒川遊園地前〜荒川車庫前のバラ

荒川遊園地前〜荒川車庫前のバラ

荒川車庫前のバラ

都電荒川線のバラを見る場合は自由に乗り降りできる一日乗車券がお勧めです。

一日乗車券には、「都電一日乗車券」「都営まるごときっぷ」「東京フリーきっぷ」などがありますが、今回は、営地下鉄、都バス、都電、日暮里・舎人ライナーに１日自由に乗車できる「都営まるごときっぷ（１日乗車券）」を利用しました。

バラが見頃になる５月３日から５月３１日の間は、「都電バラ号」が運行されます。

車両全面に記念ヘッドマークを装着し、車内をバラの造花や写真で装飾して、華やかな印象の車内にしているとのことです。

残念ながら出会いませんでした。

荒川遊園地前〜荒川車庫前のバラ

荒川遊園地前〜荒川車庫前のバラ