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東郷寺の枝垂れ桜
聖将山東郷寺は、もともとは、日露戦争の日本海海戦で有名な東郷平八郎元帥の別荘地でした。 東郷元帥の死後、元帥を慕う人々によって、昭和14年末に、ここに寺が建てられました。
東郷寺は久遠寺を総本山とする日蓮宗のお寺で、開基は東郷元帥です。 副開基は元帥の側近であった子爵小笠原長生海軍中将です。 東郷元帥の別荘の建物は、現在でも残されています。
京王線多磨霊園駅から南側にある商店街を抜けて、その先の坂を下る途中で右側に大きな山門がそびえ立っています。 そこが聖将山東郷寺です。 京王線多磨霊園駅から徒歩で約5分、駅前の道は東郷寺通りと呼称されています。
東郷寺の山門は、ベネチア国際映画祭など海外で絶賛された、黒澤明監督の名作「羅生門」やそれに続く「美女と盗賊」のモデルになった山門といわれています。 府中崖線の段丘を利用して造られており、手前に急勾配の階段があります。
門前には枝垂れ桜の大木が5本あり、そのほかに小さな木も数本あります。 東郷寺の枝垂れ桜は、府中市の名木100選に選ばれており、山門とともに、府中を代表する景観の一つとなっています。
枝垂れ桜の傍に次の説明がありました。 『東郷寺の枝垂れ桜は、彼我の差別のない英霊供養を願い建立された当山のために、総本山見延山延暦寺久遠寺境内より苗を移植したものです。 世界の平和を渇望しながら、遠い異国の地に散った若き無名兵士達の御魂が、美しい花となって咲き誇ります。東郷寺世話人』
東郷寺の枝垂れ桜は、ソメイヨシノよりも開花が早く、3月下旬にはほぼ満開になるとのことです。 しかしながら、今年は枝垂れ桜の開花が遅く、六義園の枝垂れ桜が4月3日に満開となりました。 例年通り、六義園の枝垂れ桜と同じ4月4日に訪ねました。
東郷寺の枝垂れ桜は木によって開花の時期に若干のズレがあるとのことですが、今年は開花の時期が遅かったためか、5本の枝垂れ桜がほぼ同時期に見頃を迎えたようです。 一番手前の大きな枝垂れ桜が満開でしたが、開花の遅い左側の枝垂れ桜も5分咲き〜7分咲きでした。
東郷寺の山門
近年テレビで何度も紹介されたため有名になり、見物客が増えたとのことです。 この日も次々と花見客が訪れていました。 東郷寺境内墓地に東郷元帥のお墓がありますが、関係者以外は入ることができません。 多磨霊園にあるのが本墓とのことです。
アクセス 京王線多磨霊園駅から徒歩5分。 関連するホームページ 東郷寺 風来坊