散策スポット目次
ＨＯＭＥ
前ページ
次ページ
大学通りの桜並木
国立市は、東は府中市、西は立川市、北は国分寺市、南は多摩川をはさんで日野市と接している、東西２.３ｋｍ、南北３.７ｋｍ、面積８.１５平方キロメートルという比較的小さな街で、人口は約７万５千人です。 国立市の前身である谷保村は、大正時代後半になっても甲州街道沿いに数百戸の農家が点在するだけでした。
しかし、大正末期に谷保村の北部一帯の山林が開発され、理想の文教都市を目指して、整然とした街路が作られました。 そして、大正１５年（１９２６年）には、国立音楽大学が創立され、また、国立駅が開設されました。
国立駅の名前の由来は、ＪＲ中央線の国分寺駅と立川駅の中間にできる駅ということで、両駅から１字ずつ取って「国立」と名付けたことによります。 この名前が駅のみでなくこの地区の名前ともなっています。
昭和２年（１９２７年）に、関東大震災で被災した一橋大学（当時は東京商科大学）が神田一ツ橋から移転してきます。 以後、「大学町」国立は一橋大学とともに発展してきたといえます。 さらに昭和４年（１９２９年）には南武線が開通しました。
昭和２０年代には第２次世界大戦による疎開と戦後の住宅復興により人口が増加し、さらに昭和４０年（１９５６年）に公団の富士見台団地が完成して、人口が急増して５万人を突破、国立市が誕生しました。 また、昭和２７年（１９５２年）に文教地区に指定されました。 このため、国立駅周辺にはホテルや劇場、遊技場や風俗営業などの建築物はありません。
国立駅の界隈は、駅前ロータリーを起点に大学通り、富士見通り、旭通りが放射線状に伸び、瀟洒な住宅地の中に飲食店や雑貨店が軒を連ねています。 国立駅から南に真っ直ぐ伸びているのが大学通りです。 幅が４４ｍもあり、国立のメインストリートで、大正から昭和の初めにかけての開発当時は、飛行機の滑走路にも使用されていたとのことです。
大学通りの両側のグリーンベルトには、桜とイチョウが交互に植えられ、春には桜の花びらのカーテンが街をピンク色に染め、秋にはイチョウの葉が黄金色の輝きを放ちます。 この景色は新東京百選にも選ばれ、国立の象徴ともなっています。
大学通りの桜並木 一橋大学前から北方向を望む
大学通りの桜並木 一橋大学前から南方向を望む
この桜並木は国立駅前から約１.３ｋｍ続いており、約１７０本の桜が植樹されています。 桜並木の南端近くの歩道橋からの眺めが絶好の撮影スポットです。 約１ｋｍ真っ直ぐに伸びる桜並木を楽しむことができます。 また、反対側の国立駅構内からも素晴らしい景観を楽しむことができます。
ＪＲ国立駅構内からの大学通りの桜並木
大学通りの桜並木の南端で左右に交差しているのが「さくら通り」です。 さくら通りには１.７ｋｍに渡って約２００本のソメイヨシノが植樹されており、こちらは道路の幅が狭いことから桜のトンネルを楽しむことができます。
さくら通りの桜並木
国立市では地元の商工会が中心となって「さくらフェスティバル」が開催されており、今年も「第３５回くにたちさくらフェスティバル」が４月７日、８日に開催されました。 「さくらフェスティバル」のメイン会場は、さくら通りに面している「谷保第三公園」です。
さくら通りの西端近くがＪＲ南武線の矢川駅です。 今回は矢川駅からさくら通りを散策し、そして大学通りを国立駅まで散策しました。 大学通りの桜並木からさくら通りを横切ってそのまま真っ直ぐ南に５００ｍ程進むとＪＲ南武線の谷保駅です。
ＪＲ南武線のすぐ南側を甲州街道が走っており、谷保・矢川地域は国立発祥の地です。 この地域は「ハケ」と呼ばれる段丘崖線は連なり、ハケの下には湧き水が流れ、田園地帯の風情を楽しむことができます。 市街地とは異なるもう一つの国立の顔を見ることができます。
目次 TOP 前ページ 次ページ ＨＯＭＥ目次 TOP 前ページ 次ページ ＨＯＭＥ