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北八ヶ岳坪庭散策 その2 (H24.2.19)

八丁平


ロープウエイ山頂駅からの縞枯山



坪庭からみた縞枯山



八丁平への散策路



八丁平への散策路

ロープウエイ山頂駅から右手に見える「縞枯山」は、その名のとおり山の斜面が「縞枯れ現象」で覆われている山です。

この縞枯れ現象は本州中部ではこの北八ヶ岳が最も有名で、学術的にも大変貴重なものとして注目されています。



八丁平への散策路



八丁平への散策路


「縞枯れ現象」は枯木帯と成木帯が交互にできて縞模様に見える現象です。

この縞枯れ現象は年々移動しているとのことですが、そのメカニズムは次のようになっています。


八丁平への散策路



八丁平への散策路の樹氷



八丁平への散策路の樹氷



八丁平への散策路の樹氷

縞枯れ現象は大きく分けて枯木帯と成木帯から形成されていますが、厳密にはその中間に幼木帯が存在します。

幼木帯は枯木帯の中にすでに形成されていることが多く、枯木が倒木となる頃にはある程度の大きさまで成長して、徐々に成木帯を形成します。



八丁平への散策路の樹氷


成木帯では樹齢の進んだ木や、風衝木(風や寒気の影響で斜面の谷側の枝が折れたり育ちが著しく遅い状態の木)となった木から順次枯れていき、枯木帯となっていきます。

樹齢100年から150年となると自然に立ち枯れてしまいます。

このため、島枯れ現象は年々少しずつ移動するのです。

こうした現象に対して人為的な伐採や手入れなどはいっさい行っておらず、すべてが自然のサイクルによるものです。


八丁平への散策路の樹氷



八丁平から縞枯山を望む



八丁平から縞枯山を望む



八丁平からの縞枯山

複数の研究機関が現在も研究を継続しているようですが、なぜこのような縞枯れが起こるのかハッキリとした原因の特定は出来ていないようです。

一説に、このエリア一帯の土壌の影響であるという説があります。

坪庭も同じですが、この付近は八ヶ岳の最後の噴火エリアです。



八丁平



八丁平


このため岩石がむき出しになり、通常植物の育成には非常に厳しい環境下であり、周辺土壌が育成されにくいという特殊条件があります。

これは主に育成している木が常緑針葉樹であることも大きな要因の一つとも考えられます。

常緑針葉樹は通常落葉しないため、土壌の原料になる有機物が堆積しにくい、バクテリアに分解されにくいなど様々な要因が考えられています。


八丁平



八丁平



縞枯山荘



縞枯山荘

縞枯れ現象を見ることができるのは、「縞枯山」ですが、北横岳の山腹の一部や蓼科山の山頂付近、坪庭の先に見える雨池山にも同様の現象を確認できるようです。

縞枯れ現象は、ロープウエイ乗車中や坪庭からも見ることができるとのことですが、冬場は山全体が雪で覆われているため、細部の状況はわかりませんでした。



散策路の光景



散策路の光景


坪庭を散策した後、縞枯山の山麓の八丁平に行くことにしました。

八丁平の「縞枯山荘」までは、ロープウエイ山頂駅から約20分、坪庭の第3休憩所の近くの分岐点(急坂を降りたところ)からは約10分で行くことができます。


散策路の樹氷



散策路の樹氷



散策路の樹氷



散策路の樹氷

八丁平に向かう散策路は、坪庭とは全く異なり、樹氷を眺めながらの散策となります。

縞枯れ現象のできる「縞枯山」の山麓に沿って進むことになりますが、散策路付近は成木帯のようで枯れ木や倒木はあまり見かけませんでした。

そのかわり、見事な樹氷を楽しむことができました。



ロープウェイからの展望


八丁平は広々としており坪庭とは異なった景観を楽しむことができました。

また、標高2402mの縞枯山とは標高差が150m程度ですから、すぐ目の前が山頂といった感じです。


ロープウェイからの展望



ロープウェイ



ロープウェイ山頂駅


関連するホームページ


 八ヶ岳観光協会


 ピラタス蓼科ロープウエイ


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     風来坊


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