散策スポット目次
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清里の商店街
ポール博士のからくり時計
清里高原は八ヶ岳南麓に広がる高原で、緩やかで圧倒的な広がりの裾野と、変化に富む富士山や南アルプスなど3000m級の山々とのコントラストが美しいところです。 四季折々に変化する自然やのどかな牧場、森の美術館や各種のスポーツ、登山、トレッキングなど、観光のみでなくアウトフィールドとしても魅力の多いところです。
清里高原は、開拓によって開かれた土地で、戦後は観光業振興の影響を受けて発展しました。 昭和50年代にいわゆる「清里ブーム」が起こり、東京圏から多くの観光客が訪れました。 観光客目当てのパンションやタレントショップその他の店舗が数多く建ちましたが、バブル崩壊によりブームが沈静化し、ブーム最盛期に作られた店舗の閉鎖が相次ぎました。 現在では、新しい試みの新規出店も見られるようです。
清里高原は、夏季は避暑地として、冬季はスキーを目的に訪れる人がメインです。 また、八ヶ岳への山登りに利用する人もいます。 ペンションなどの宿泊施設も多数あります。
清里では「清里ピクニックバス」が運行されており、周回するバスルートが複数あります。 平日運行ルートと休日(土・日・祝日)運行ルートがあり、平日と休日で運行区間が異なります。学校の夏季休暇中やGWは平日でも休日運行ルートになります。 料金は距離に関係なく1乗車につき300円です。1日周遊券は600円です。 今回は休日運行ルートを利用して、1日周遊券で観光スポットを巡りました。
JR清里駅 標高1274m
美し森山頂からの八ヶ岳
美し森への登山口
美し森駐車場の売店
「清里ピクニックバス」のスタートは、清里駅傍の「清里バスセンター」です。 清里駅は標高1274mで、標高1346mの野辺山駅に次いでJRでは2番目に高い駅です。JRの最高標高地点は清里駅と野辺山駅の間にあり標高1375mです。 清里バスセンターから9時50分発の「清里・大泉周遊」バスに乗り、「キープ農場前」「清泉寮」を経由して、最初の目的地「美し森」で下車しました。乗車時間は約10分です。
バスの停留所の傍に100台程度駐車できる広い駐車場があり、観光案内所及び売店があります。 ここは「美し森〜天女山ハイキングコース」のスタート地点になっており、ここの車を止めてハイキングに向かう人が多いようです。 ハイキングコースにはレンゲツツジの群生地があり、ツツジのシーズンは混雑するとのことです。
美し森への登山道
美し森山頂(標高1542m)と八ヶ岳
駐車場から美し森山頂までは木造の階段が整備されており、ゆっくり歩いても15分程度で山頂に到着できます。 天気の良い日には、この道から八ヶ岳をはじめとして、南アルプス、富士山、秩父連山の素晴らしいパノラマを望むことができますが、この日が残念ながら雲がかかっていました。
美し森山頂からの展望
山頂には展望台があります。 標高1550mから清里一帯を見渡すことができるビュースポットです。 売店もあり、清里名物のソフトクリームを楽しむこともできます。
美し森展望台
清里ハイランドパーク パノラマリフト
パノラマリフト 山頂駅
山頂から「美し森」バス停まで戻り、10時56分発の「清里周遊」バスに乗り、「美し森ファーム」を経由して「清里ハイランドパーク」で下車しました。 美し森山頂から裏手に出て、バス停「美し森ファーム」から「清里周遊」バスに乗車する方法もあります。 「美し森」から「清里ハイランドパーク」までの乗車時間は約8分です。
展望ヒュッテ(標高1900m)
「清里ハイランドパーク(サンメドウズ清里)」は広々とした敷地があり、2つのリフトが運行されています。 メインのパノラマリフトは、標高1900mの山頂と麓を結ぶ全長1100mのリフトです。 標高差300mを所要時間約10分で結んでいます。
願いが叶う木の鐘
賽の河原 柵がありません
山頂には展望ヒュッテや見晴台があり、富士山をはじめとして日本百山の山々を一望できます。 山頂からの素晴らしい展望は、山梨県新富獄百景に選定されています。 また、展望ヒュッテの左手奥に「賽の河原」があります。 富士山、赤岳、南アルプスを一望できるとのことですが、この日は雲が多くて素晴らしい景観を見ることができませんでした。
展望ヒュッテからの展望
また、8月には30万輪のユリを楽しめるとのことですが、残念ながら見頃の時期を過ぎていました。 展望ヒュッテに「願いが叶う木の鐘」があり、木槌で2回叩いた後お願いを唱えると願いが叶うとのことです。 左側に木の鐘が「夢」、右の木の鐘が「福」を叶えてくれるとか!
展望台
展望台からの景観
パノラマリフトからの展望
フラワーリフトは、八ヶ岳最高峰赤岳を真正面に眺めながら乗車できます。 8月は約200種類以上の山野草が見頃になります。 フラワーリフトで登り、花を楽しみにながら斜面を下りてくることができるようですが、今回は時間の関係でパノラマリフトのみで、フラワーリフトはパスしました。 「清里ハイランドパーク」は、12月上旬〜4月上旬はサンメドウズ清里スキー場となります。
清泉寮
「清里ハイランドパーク」から12時17分発の「清里周遊」バスに乗り、「美し森」「清里高原ホテル」を経由して「清泉寮」で下車しました。 乗車時間は約8分です。
清泉寮は、現在はロッジ、コテージ、レストラン、キャンプ場などを有する宿泊・研修施設ですが、建設当初の昭和13年(1938年)は、清里開拓の父と呼ばれるポール・ラッシュ博士が指導したKEEP(清里教育実施計画)の一環としての日本協会青年活動によるキリスト教研修の中心施設でした。 清泉寮という名称は、現地を視察した立教大学高松孝治教授により「キャンプ場は清里駅から登っていくが、地番は大泉村に入っていることから、両方の名前を取って清泉寮と名付けられた」とのことです。
清里開拓の歴史と共に歩んできた本館の三角屋根は、清里のランドマークともいわれています。 本館玄関に掲げられているXマークは、聖アンデレというキリスト教の守護聖人にちなんだ十字架で、赤い屋根と並んで清泉寮のシンボルです。 また、本館前にはキープ教会の創立者、ポール・ラッシュ博士の銅像が、大好きだった富士山の方向を向いて建っています。
ポール・ラッシュ博士の銅像
清泉寮のひまわりとコスモス
清泉寮からキープ農場への道
清泉寮といえばソフトクリームが有名です。 清泉寮ソフトクリームを食べながら、赤い三角屋根の背後に聳える八ヶ岳の景観を楽しむのは、清里散策の定番の1つです。 前方には富士山を見ることもできますが、残念ながらこの日は雲の中でした。
キープ農場
清泉寮から清里駅の方向に700mほど下がったところにキープ農場があります。 途中にひまわりとコスモスが咲いていました。 キープ農場は、ポール博士によって、戦後間もなく高冷地実験農場としてスタートしました。
キープファームショップ
当時の農業は、人力で森を切り開き、牛や馬の力で荒野を耕すものでしたが、ポール博士はいち早くアメリカのトラクターや大型の農業機械を導入し、近代農業の先駆けとなりました。 キープ農場では、茶色で小型のジュージー種が飼育されています。
関連のホームページ 清里観光振興会 清里散策その2へ 風来坊
キープ農場の散策路