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開成町のあじさい (H25.6.9)

開成あじさいの里


開成あじさいの里



開成あじさいの里



開成あじさいの里入口

足柄郡開成町は神奈川県で一番小さな町です。

開成町はあじさいの名所として有名です。

今年も6月8(土)〜16日(日)の間、「開成あじさい祭」が開催されています。

今年で26回目です。


あじさい祭りが開催されている場所は「あじさいの里」と呼ばれています。

この「あじさいの里」がある開成町北部地域は、農業振興地域ですが、水路やほ場が未整備で、農業経営の合理化に支障をきたしていたため、昭和53年から農業基盤総合整備事業が実施されました。


開成あじさいの里



開成あじさいの里 真っ直ぐに延びる農道



開成あじさいの里



開成あじさいの里 残念ながら富士山は雲の中

ほ場整備事業は、農地と用排水路、農道等を農作業がしやすいように一体的に整備するとともに、換地を効果的に取り入れ、零細で分散していた農地を集団化することで、効率的な営農ができることを目的としています。

また、ほ場整備に併せて非農用地の創設や 再配置を行うことによって、地域の計画的な土地利用が可能となるなど、農村地域の総合的な 社会資本整備の役割も果たしています。


北部地域のうち、上島・金井島地区のほ場整備(17ヘクタール)は昭和58年に完成しました。

ほ場整備により、水田、畑、農道や用水路が整然と整備され、農作業には非常に便利になりましたが、施工前の自然の景観が失われ、味気ない機能的な地域になってしまうため、緑化事業を推進することになりました。


開成あじさいの里



開成あじさいの里



開成あじさいの里

具体的には、町の花あじさいを農道や水路沿いに植え、今までのあじさいの名所にない風景を作り出すことを目的に、昭和58年に1420株、昭和59年に3580株、合計5000株が植裁されました。

植裁対象面積は17ヘクタールで、植裁延長は10.6kmにもなるそうです。

あじさいの種類は西洋アジサイと額アジサイで、事業費は350万円だったとのことです。


将来的に農業従事者と地域住民のふれあいの場となるよう、この地域一体を「あじさい農道」と名付けられました。

その後、あじさい祭の開催に伴って町外にPRする必要が出てきたことから、面的な広がりを表現するために平成3年度から「あじさいの里(あじさい農道)」と呼ぶようになっています。


開成あじさいの里



開成あじさいの里



開成あじさいの里

今年はあじさいの開花が早いので、「あじさい祭」の始まった直後の6月9日(日)にイベントを企画し、友人たちと出かけることにしました。

開成町の「あじさい祭会場」は、「開成あじさいの里」「あしがり郷瀬戸屋敷」「岡野あじさいの里」の3つで構成されています。

今回は初めて訪ねる方もおられるようでしたので、この3つの会場のほかに、すぐ近くの「山アジサイ小苑」「南足柄ハナアオイ祭り会場」も訪ねることにしました。


バスの停留所「吉田神社入り口」の傍から案内にしたがって「JAかながわ西湘」の建物を右手に見て100m程進むと「開成あじさいの里」です。

「開成あじさいの里」は、ほ場整備により整然と区画整理された田畑が拡がっており、農道も真っ直ぐに延びています。


開成あじさいの里



開成あじさいの里 したしみ通り



開成あじさいの里 したしみ通り 富士山は雲の中



開成あじさいの里のアナベル

田畑を碁盤の目のように区切る道や水路があり、それに沿って5000株のアジサイが植えられています。

水田には稲が植えられており、のどかな田園風景とあじさいとが見事にマッチしています。

例年は混雑を避けるため朝早く訪ねますが、今年はウォーキングのイベントを企画し、小田急線新松田駅から歩いて訪ねましたので、「開成あじさいの里」に到着したのは10時少し前でした。


「開成あじさいの里」は、10時から農道が歩行者天国になります。

このため会場内では、歩行者天国となっている「あじさい農道」を多くの人が散策していました。

今年の関東の梅雨入りは5月29日と例年よりも10日も早かったものの、6月に入ってからは晴天続きでほとんど雨が降らないため、あじさいが枯れているのではと心配でしたが、一部枯れ始めている花もありましたが、見頃のあじさいが出迎えてくれました。

しかしながら、富士山は残念ながら雲の中でした。


開成あじさいの里のアナベル



開成あじさいの里



開成あじさいの里



開成あじさいの里

「開成あじさいの里」のほぼ中央付近にある、「したしみ通り」にはアナベルが植えられています。

近年人気のアナベルですが、開成町のアナベルも比較的最近植えられたものです。

開花の遅いアナベルもすでに大部分の花が見頃を迎えていました。



開成あじさいの里



開成あじさいの里


開成町の「あじさい祭」は、「開成あじさいの里」「岡野あじさいの里」「あしがり郷瀬戸屋敷」の3つに分かれていますが、「開成あじさいの里」がメインです。

「開成あじさいの里」には、いくつかの休憩所が設けられており、それぞれの休憩所で買い物や休憩ができるようになっています。


開成あじさいの里



フェイジョア

あじさい祭開催期間中は、さまざまなイベントが行われます。

しかし、これらのイベントは「開成あじさいの里」で開催されますので、多くの観光客は「開成あじさいの里」を見て帰られるようで、「あしがり郷瀬戸屋敷」や「岡野あじさいの里」まで足を運ぶ人は少ないようです。


あしがり郷瀬戸屋敷


あしがり郷瀬戸屋敷



あしがり郷瀬戸屋敷


「あしがり郷瀬戸屋敷」は、「開成あじさいの里」の北西300mほどにあります。

案内板にしたがって、農家の間にある細い道を、花を眺めながらゆっくり歩いて約10分で到着です。


あじさい祭特別展



あじさい祭特別展

「あしがり郷瀬戸屋敷」は、江戸時代からこの地区の名主職を代々務めてきた瀬戸家の、築300年の歴史を誇る屋敷です。

この屋敷が、瀬戸家から開成町に寄贈され、その後復元等を経て平成17年5月に「あしがり郷瀬戸屋敷」として一般に公開されました。



あじさい祭特別展



あじさい祭特別展


瀬戸屋敷では、古民家として開放しているほかに、さまざまなイベントが開催されています。

ひなまつり、端午の節句、七夕、十五夜などの年中行事、瀬戸屋敷を学校の校舎に見立てた生涯学習講座「あしがり学校」、地域のサークル団体が子供たちに紙芝居、語りを披露する「蔵ひろば」を中心に、映画会、コンサート、展覧会の会場としても使用され、多くの人びとが集う場、文化の発信も担える場所として活用されています。


あじさい祭特別展



あじさい祭特別展

「あじさい祭」期間中は、「あじさい祭特別展」が開催されています。

この日も瀬戸屋敷の囲炉裏には火がつけられており、囲炉裏を囲んでお茶のサービスを受けることができました。


岡野あじさいの里


岡野あじさいの里



岡野あじさいの里


「あしがり郷瀬戸屋敷」から、「山アジサイ小苑」経由で「岡野のあじさいの里」に立ち寄りましたが、レポートは「岡野あじさいの里」を先に紹介します。

「岡野あじさいの里」は開成町あじさい祭りの会場ですが、メインの「開成あじさいの里」から500m程度離れていること、あじさい祭りの各種イベントは「開成あじさいの里」行われることから、「岡野あじさいの里」に足を運ぶ人は少ないようです。


岡野あじさいの里



岡野あじさいの里

「開成あじさいの里」の北西端から、案内板にしたがって西方向に道なりに500m程進んだところが、南足柄市主催の「ハナアオイ祭り」の会場になります。

ここから右手方向に拡がっているのが「岡野あじさいの里」です。



岡野あじさいの里


「岡野あじさいの里」も綺麗に整備された田園地帯の道路や畦道に沿ってあじさいが植えられています。

このエリアのあじさいはピンク色が多いです。

土壌のせいかもしれません。


岡野あじさいの里 民家の庭先のあじさい


山アジサイ小苑


座敷に飾られたヤマアジサイ



座敷に飾られたヤマアジサイ



山アジサイ小苑

今年は、あじさいの開花が早かったことから、6月上旬に開成町を訪ねましたので、もしかしてヤマアジサイはまだ見頃ではないのかなと思いつつ、「山アジサイ小苑」を訪ねました。

「山アジサイ小苑」に入口で、御主人の遠藤さんにお会いしましたので、開花状況をお伺いしたところ「10日遅いです」と言われてしまいました。

しかしながら、遠藤さん宅に入るとまだまだ見頃のヤマアジサイに出会えることができました。


「山アジサイ小苑」は造園業を営む個人のお宅です。

入口に「山アジサイ小苑 遠藤商事園芸部」の看板が掲げられています。

個人のお宅ですが、庭園を自由に見学することができますし、ヤマアジサイを育てられているご主人と気軽に会話もできます。

さらにヤマアジサイの販売も行われていますので、ヤマアジサイのお好きな方は訪問する価値があろうかと思います。


ヤマアジサイ



ヤマアジサイ



ヤマアジサイ

入口から中に入ると、庭に通じる道の両側はヤマアジサイの鉢植えで埋まっています。

庭園には数多くのヤマアジサイが植えられています。

庭園の地植のヤマアジサイは鉢植えよりも大きく育っており、見事に咲き誇るヤマアジサイを楽しむことができます。

また、座敷には見事にアレンジされたヤマアジサイが飾られています。


「山アジサイ小苑」では200種類以上のヤマアジサイを栽培されており、近年は販売もしています。

「山アジサイ小苑」で留守番をされていたおばあさんの話では、「当初はヤマアジサイの販売はしていませんでしたが、ヤマアジサイを育てたくて、枝を摘み取っていく人がいることから、販売を始めました」とのことでした。


ヤマアジサイ:クレナイ



ヤマアジサイ:エゾ絞り



ヤマアジサイ

余談になりますが、数年前に鎌倉宮に「山あじさいの小径」が開設され、山アジサイを楽しむことができるようになりましたが、その大部分はこの「山アジサイ小苑」から出品されているものだそうです。


山アジサイ小苑へのアクセス

「山アジサイ小苑」は個人のお宅ですので、「あじさい祭」の会場案内には掲載されていません。

次のサイトの「周辺マップ&アクセス」をご覧下さい。

  山アジサイ小苑


「開成あじさいの里」から行く場合は、「あしがり郷瀬戸屋敷」経由がわかりやすいです。


ヤマアジサイ:肥後絞り



ヤマアジサイ



ヤマアジサイ:深山八重紫

アクセス(あじさいの里)
小田急線新松田駅・JR松田駅から徒歩25分。

小田急線新松田駅・JR松田駅から関本行きバスで「吉田神社入り口」下車。バス乗車時間は5分。

シャトルバス

「開成町あじさい祭」の期間中は、小田急線開成駅西口からシャトルバスが運行されています。

1時間に3本で、片道150円。


駐車場

臨時駐車場が開設されています。500円

会場付近は駐車場が少なく、交通規制もされるので、公共機関利用がお勧めです。

入場料
:無料

関連するホームページ

 開成町あじさい祭り


       風来坊


ヤマアジサイ:木沢の光(乙女の舞)


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