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箱根の紅葉 (H25.11.20)


早雲山〜大涌谷のロープウェイから



箱根登山ケーブルカー



箱根登山ケーブルカー

町田から小田急の箱根フリーパスを利用して箱根を訪ねました。

小田急線を利用した場合の箱根町までの経路は次のようになります。

町田〜小田原 小田急線
小田原〜箱根湯本 箱根登山線
箱根湯本〜強羅 箱根登山鉄道
強羅〜早雲山 箱根登山ケーブルカー
早雲山〜桃源台 箱根ロープウェイ
桃源台港〜元箱根港・箱根町港 箱根海賊船



早雲山駅からの展望


小田原〜箱根湯本間の箱根登山線は終日小田急の車両が乗り入れています。

小田原行きの急行を利用した場合は、小田原で箱根湯本行きに乗換となります。

小田急ロマンスカーは新宿から箱根湯本まで直通運行されています。ロマンスカーを利用すれば、新宿から箱根湯本までの所要時間は約85分です。


早雲山駅からの展望



早雲山〜大涌谷のロープウェイから



早雲山〜大涌谷のロープウェイから



早雲山〜大涌谷のロープウェイから

箱根登山鉄道

箱根登山鉄道は、大正8年(1919年)に開通したわが国唯一の本格的山岳鉄道です。

箱根登山鉄道は、80ミリバール(1000分の80)の勾配を登ります。

80ミリバールの勾配というのは、1m走る間に80mmの高さを登る勾配のことです。12.5m進む間に1mも登ることになります。

このような急勾配を車輪の力だけで登るのは、日本では箱根の登山電車だけです。


箱根登山電車にはいくつかの特色があります。

その一つがスイッチバック方式の採用です。

山の傾面を登るためスイッチバック方式をとり入れてジグザグに登ります。

スイッチバックは出山信号場、大平台駅、上大平台信号場の3ヶ所で行われます。

スイッチバックで車両の進行方向が逆向きになるため、運転士と車掌が入れ替わります。

出山信号場と上大平台信号場のスイッチバックでは、乗客の乗降はできません。


早雲山〜大涌谷のロープウェイから



早雲山〜大涌谷のロープウェイから



大涌谷駅

特色の2番目がR30の曲線です。

R30の曲線とは、曲線半径30mのカーブです。

まるで直角に折れ曲がるようなカーブです。

この急カーブに対応できるよう車体の長さが短くなっています。

新幹線は25mありますが、箱根登山電車は15mたらずしかありません。

そして急な曲線を安全に曲がることができるよう、特別な連結器が取り付けられています。



早雲山〜大涌谷のロープウェイ


特色の3番目として登山電車には散水タンクがあり、走行中、車輪とレールの間に水をまきながら走ります。

レールの磨耗を防ぐためですが、普通の鉄道なら、油を塗りますが、急勾配で車輪がすべって危険なため、水をまいて走ります。


早雲山〜大涌谷のロープウェイ



早雲山〜大涌谷のロープウェイ

ひとつの車両の前後に容量約350リットルの散水タンクが2個備え付けられていますが、小田原〜強羅間の1往復でほぼ空になってしまいます。

現在は主に強羅駅で給水するとのことです。

この水は、山の湧き水を使用しているため、飲むことはできないそうです。



大涌谷〜桃源台のロープウェイから



大涌谷〜桃源台のロープウェイから


特色の4番目がレール圧着ブレーキです。

登山電車には四種類のブレーキがあります。

車輪の回転をとめる電気ブレーキ、空気ブレーキ、手動ブレーキのほかに、空気の圧力で特殊な石をレールにおしつけて、電車をとめるレール圧着ブレーキも取り付けられ安全性を高めています。


大涌谷〜桃源台のロープウェイから



大涌谷〜桃源台のロープウェイから

箱根ケーブルカー

箱根湯本と強羅間は40分弱で運行されています。

今回は乗り換えが順調で7時55分に強羅駅に着き、ここで箱根登山ケーブルカーに乗り換えです。

箱根登山ケーブルカーの出発が8時15分ということで暫く待ちました。

強羅から早雲山までの間に公園下、公園上、中強羅、上強羅の4つの駅がありますが、各駅に停車しながら9分で早雲山に到着です。



大涌谷〜桃源台のロープウェイから



大涌谷〜桃源台のロープウェイから


登りと下りのケーブルカーが1本のワイヤーで結ばれて運航されており、上りのケーブルカーと下りのケーブルカーがそれぞれの駅に同時に停車し、そして同時に発車する仕組みです。

したがって、駅の間隔は同じになっています。

これだけ多くの駅に停車しながら運航されているケーブルカーも珍しいのではないかと思います。


桃源台駅



大涌谷〜桃源台のロープウェイから



大涌谷〜桃源台のロープウェイから



大涌谷〜桃源台のロープウェイから

ロープウェイ

早雲山から桃源台の間は箱根ロープウェイが運航されています。

ロープウェイは富士箱根伊豆国立公園内の公園事業として1959年12月に早雲山駅〜大涌谷駅間、その翌年には残る大涌谷駅〜桃源台駅間の運転が開始されました。

しかしながら基本設備が陳腐化し、また輸送能力も限界に達したことから、「最新 快適なロープウェイ」への架け替え工事が行われました。


新しいロープウェイとしては、近年オーストリア、スイスのアルプス地方で稼働を始めた複式単線自動循環式(DLM)フニテルが導入されました。

これはフニテルが、箱根の山岳気象に最も適していること、駅舎内の重量機械設備が乗降場下部にあるため耐震性にも優れていること、また、新ゴンドラは屋根から鹿の角のように左右に握索装置が突き出し2本の支えい索で支えるため、風に対する高い安定性と快適な乗り心地を提供できることから選定されたものです。


大涌谷〜桃源台のロープウェイから



桃源台港



芦ノ湖からの大涌谷方面の展望



芦ノ湖の紅葉

箱根ロープウェイには早雲山駅、大涌谷駅、姥子駅、桃源台駅の4つの駅があり、それぞれの駅間の所要時間は約8分です。

箱根ロープウェイは18名乗りで、約1分間隔で運行されています。

早雲山駅は箱根ケーブルカーと箱根ロープウェイの中継地点で、強羅温泉の西、神山の北東斜面に位置する標高767mにあります。

駅周辺からは強羅の町並みや箱根外輪山が一望でき、晴れた日には相模湾まで見渡すことができます。


大涌谷駅は標高1044mにあります。

早雲山駅から大涌谷駅までは1472mあり、標高差は277mです。

荒涼とした大地に白煙が昇り硫黄の臭いが立ち込める大涌谷の最寄り駅です。

早雲山駅〜大涌谷駅と大涌谷〜桃源台駅とは別のロープウェイですので、大涌谷駅で乗り換えることになります。


芦ノ湖の紅葉



芦ノ湖の光景



芦ノ湖の光景



芦ノ湖の光景

姥子駅は標高878mで大涌谷駅から1265mのところにあります。

ロープウェイは山麓と山頂を直線で結ぶのが普通ですが、箱根ロープウェイでは大涌く谷駅と桃源台駅の中間に姥子駅を設けて、屈曲させています。

姥子駅は乗り降りすることができ、緑の中を散策しながら名所、旧跡などを見て回れる軽いハイキングコ−スもあります。

また、姥子駅は富士山を見る隠れた名所でもあります。


芦ノ湖湖畔にある桃源台駅は、箱根ロープウェイ西側の起点であり標高740mです。

姥子駅からは1268mです。

桃源台駅は箱根海賊船、小田急箱根高速バス、箱根登山バスの発着所にもなっています。


芦ノ湖の光景



芦ノ湖の光景



芦ノ湖の光景



芦ノ湖の光景:小田急山のホテル

早雲山からロープウェイに乗って最初の尾根を超えると右前方に富士山が見えてきます。

雲一つない見事な富士山にロープウェイの乗客から思わず歓声が上がります。

富士山は朝早いほどくっきり見えます。

今回も、途中駅で散策することなく、早雲山駅8時45分発の始発を目指して真っ直ぐきた甲斐がありました。


左手には噴煙が昇っています。

火山活動の名残を現在に伝える大涌谷です。

大涌谷は2回の過程を経て形成されています。

約3100年前、箱根火山で水蒸気爆発による山崩れが発生し、堆積物が貯まりました。

今回は大涌谷は帰路に立ち寄ることとして、まず桃源台駅から海賊船に乗船することにしました。


芦ノ湖の光景



芦ノ湖の光景



芦ノ湖の光景



芦ノ湖の光景

芦ノ湖は神山が約3000年前に水蒸気爆発と火砕流を起こした際、山の一部が大崩壊を起こす山体崩壊が発生し、その結果誕生した堰止湖です。

水源の大部分が湖底からの湧き水で、湖の北部(箱根町千石原)から流れ出る早川の水源になっています。

芦ノ湖は面積が約7平方キロメートルで、周囲の長さは約21kmです。

最大水深は43.5mで、平均水深は15mです。


湖畔を中心に観光名所やリゾート施設が数多く点在する観光地で、富士山も望める景勝地としても知られています。

近年では毎年正月に開催される東京箱根間往復大学駅伝競走の往路ゴール、復路スタート地点としても知られ、多くの観光客を集めています。


元箱根



元箱根

湖上には、小田急電鉄系列の箱根観光船と伊豆箱根鉄道(西武グループ)の芦ノ湖遊覧船が運航されています。

発着する船着き場が異なっており、また各系列で割引券やフリーパスの範囲が異なっているようですから、乗船には注意する必要があります。

小田急電鉄のフリーパスを利用する場合は、箱根観光船に乗船することになります。



元箱根港


箱根観光船は箱根海賊船として知られており、乗船場は桃源台港、箱根町港、元箱根港の3個所です。

桃源台港は箱根ロープウェイの桃源台駅に直結しています。

箱根海賊船はパーサ、ロワイヤルU、ビクトリーの3隻で運行されており、運行間隔は30分〜40分です。


芦ノ湖の光景



芦ノ湖の光景

3隻とも船の長さ約35m、船の幅幅10mで、速力は10.5ノット(時速約20km)です。

所要時間は、桃源台港〜箱根町港が約30分、箱根町港〜元箱根港が約10分、元箱根港〜桃源台港が約30分です。

定員は500名〜650名で、船によって異なります。

今回はビクトリーとパーサに乗船することができました。


箱根町港で下船するとすぐ近くが東京箱根間往復大学駅伝競走の往路ゴール、復路スタート地点です。

箱根駅伝ミュージアムや箱根駅伝の記念碑があります。

各大会の名シーンを記録した貴重な写真、往年の名選手が愛用した品々、そして真剣勝負の裏側にあるさまざまなエピソードなどがテーマごとに展示されています。


ロワイヤルU



箱根関所



箱根関所

箱根町港から徒歩5分程度のところに「箱根関所」があります。

箱根関所は、江戸時代第一の主要道路である東海道を監視するために、設置された重要な関所です。

箱根関所の役割は、関所構内に掲げられた御制札(高札)に記載されており、旅人が関所を通るには、さまざまな検査が行われました。


関所を通る旅人によっては、関所通行手形を持っていなければならないケースもあり、ことに箱根関所では、江戸から関西方面へ向かう「出女」の場合は、幕府の御留守居役が発行した証文(女通行手形)を必ず所持し、手形に記載された内容と持参した女性の特徴が一致しなければ、関所を通ることはできないという、厳しい取り調べが関所の役人たちによって行われていました。


箱根関所



箱根関所

箱根関所が現在の場所に設置されたのは、元和5年(1619年)の頃と言われています。

しかし、江戸時代の史料には、それ以前にも箱根山のどこかに古い関所があったことを伝えるものもあり、現在の場所に関所が移されたのが、元和5年のことと考えられてもいるようです。



箱根関所


箱根関所から元箱根方面に少し進むと「恩賜箱根公園」があります。

恩賜箱根公園は、「旧函根離宮」跡地に広がる公園です。

観光地・箱根の中心でかつ離宮跡地だけあって、公園からの眺めは素晴らしいものがあります。

芦ノ湖や周りを囲む箱根外輪山、富士の峰が一望でき、その見事さから「かながわ景勝50選」のひとつに選ばれています。


箱根関所



湖畔展望館



湖畔展望館から



恩賜箱根公園

公園のほぼ中央に、旧離宮本館の礎石が残されています。その正面に建つのが、かつての離宮を思わせる「湖畔展望館」です。

展示されている函根離宮の資料が、華やかな時代を物語っています。

2階のバルコニーからの展望も素晴らしいものがあります。

この日は富士山はくっきりと見えていましたが、箱根周辺は雲が次々い発生し、太陽が見え隠れしている状況でしたので、写真はイマイチです。


恩賜箱根公園から杉並木に沿って進むと元箱根港です。

今回は、箱根美術館の紅葉を見る予定でしたので、元箱根の散策を諦め、元箱根港から海賊船に乗船して、桃源台港に向かいました。


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        風来坊


恩賜箱根公園


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