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氏家街めぐり・雛めぐり その1 (H25.3.2)


eプラザ弐番館の雛飾り



氏家駅 案内されるボランティアの皆さん

JR東日本の「駅からハイキング」のイベント「自然の豊かさを満喫しながら心温まる氏家街めぐり・雛めぐり」に参加しました。

サブタイトルは「鬼怒川から眺めるパノラマと、どこか懐かしい風景を楽しみながら心が癒されるコース」です。


コースの概要は次のとおりです。

JR氏家駅→eプラザ(受付)→鬼怒川堤防散策→浮島地蔵→ギャラリー(さや)→氏家木工→今宮神社→創彩縫「薔薇」→光明寺→黒須病院(鶏神社)→宝高屋本店→寛方・タゴール平和公園→西導寺→eプラザ→JR氏家駅


コースの歩行距離は約9km、歩行時間約2時間50分(施設での見学時間等を含む)、所要時間約4時間(施設での見学時間を含む)です。

今回は、ひな祭りを撮影しながらの散策でしたので、所要時間4時間30分、約18500歩でした。

距離の割に歩数が多いですが、雛めぐり観光案内ボランティアの方に教えていただいた瀧澤記念館に立ち寄ったこと、雛めぐり会場内を見て回ったことで歩数が増加したと思われます。


eプラザ弐番館



eプラザ弐番館の雛飾り



eプラザ弐番館の雛飾り

奥州街道が通る氏家地区は昔、氏家宿として栄え、商家が多く、代々伝わる雛人形も数多く残っています。

それを活用し、たくさんの来場者に雛人形を見て回りながら市民との交流、市街地の活性化を目的として始まったのが「氏家雛めぐり」です。

「氏家雛めぐり」の主催は「氏家雛めぐり実行委員会」です。

今年の開催期間は、2月2日(土)から3月3日(日)でした。


「氏家雛めぐり」のイベントは、1回目は30数店の参加でしたが、年々参加者が増え、10回目の今年はJR氏家駅前及びさくら市役所周辺の商店、施設、個人宅など、約70箇所に様々な雛人形が展示されています。

商店街の女将や地元の主婦が一年がかりで作成した吊るし雛も一堂に飾られており、大変見応えがあります。

お飾り処は赤いのぼり旗が目印です。


eプラザ弐番館の雛飾り



eプラザ弐番館の雛飾り

「eプラザ弐番館」の2階の「駅からハイキング」の受付に行くと、「駅からハイキング」の地図のほかに、「氏家雛めぐり」のパンフレットが配布されました。

パンフレットを開くと、「氏家雛めぐりマップ」が掲載されており、70箇所を越える展示場所が表示されていました。



eプラザ弐番館の雛飾り


風来坊が到着した時に、「eプラザ弐番館」の2階に、「氏家雛めぐり実行委員会」のボランティアの方が集合されていて、「これから氏家雛めぐりの案内をします。所要時間は1時間程度です。駅からハイキングの逆コースになりますがいかがですか?」とのことでした。

「氏家雛めぐり」は初めてですので、逆コースといわれても自信がありませんので、今回は「駅からハイキング」を優先し、その後雛めぐりをすることとしました。


eプラザ弐番館の雛飾り



eプラザ弐番館の雛飾り

ボランティアの方にその旨お話したところ、これから案内する雛めぐりのお勧め場所を教えて下さいました。

特に、雛めぐり参加期間の関係で、「駅からハイキング」のコースに入っていない、「鐵竹堂(てっちくどう)」がお勧めとのことでした。


受付の「eプラザ弐番館」の2階にはさまざまな雛飾りが展示されていました。

今年は、氏家雛めぐり10周年を記念して、eプラザ弐番館2F北ホールに「下野人形」「押絵」「手まり」「紙紐」などで製作した雛人形が展示されていました。

また、人形師福田東久氏が栃木県産のとちおとめをモチーフに1年がかりで「うじいえ雛めぐり」のために製作した、1.8mもある巨大な「とちおとめ雛」も展示されていました。愛称は「とちおくん」と「おとめちゃん」とのことです。


eプラザ弐番館の雛飾り



氏家駅西口から真っ直ぐ延びる道路 左側歩道に案内マークが



氏家駅東西連絡通路

「駅からハイキング」の「氏家雛めぐり・街めぐり」のコースには、案内板が設置されていましたので、散策コースの細部説明は割愛します。

eプラザ弐番館」から氏家駅に戻り、東西を結ぶ連絡通路(氏家東西線)を利用して氏家駅の西口に出ます。

西口から正面に真っ直ぐ伸びている道路を500mほど進み、丁字路を左折して700mほど進み、丁字路の感じの三叉路を右折して500mほど進むと「鬼怒川堤防」です。


「鬼怒川堤防」の上に登ってびっくりです。

私の脳裏では鬼怒川渓谷が鬼怒川のイメージですが、目の前に現れたのは川幅が広く、河川敷には広いグランドもある鬼怒川でした。

この付近は公園として整備されているようで、管理棟もありました。

この付近は鬼怒川渓谷から50Kmほど下流ですが、随分感じの異なる鬼怒川でした。


鬼怒川河川公園管理棟



桜並木の続く鬼怒川堤防 桜の名所です



鬼怒川堤防に上る階段

鬼怒川は関東平野を北から南へと流れ利根川に合流する一級河川です。

全長は176.7kmあり、利根川の支流で最も長い川です。

江戸時代以前の鬼怒川は香取海に注ぐ大河でしたが、徳川家康の利根川東遷事業により、もともと江戸湾に注いでいた利根川が東遷され鬼怒川に近い流路に付け替えられたうえで、鬼怒川は利根川に注ぐ河川とされました。


近代になって鬼怒川の文字が当てられるようになりましたが、江戸時代までは毛野国(栃木・群馬の旧国名)を流れる「毛野川」、あるいは穏やかな流れを意味する「衣川」「絹川」と書かれたとのことです。

鬼怒川堤防に上った時は、一瞬すでに利根川に合流しているのと思いましたが、合流点は遙か下流の守谷市です。


広々とした河川敷



広々とした鬼怒川



昭和24年堤防決壊・竣工記念碑

「利根川堤防」を上流に向かって1.4Kmほど進んだところに「昭和24年堤防決壊・竣工記念碑」がありました。

昭和24年8月31日から9月1日にかけて、キティー台風は利根川上流部日光で600ミリもの豪雨を降らせて、水位を一気に上昇させ、8月1日未明に氏家大橋付近の堤防約800mを決壊させ、旧氏家町大中集落の田畑や住宅を浸水して、一面は泥の海となり収穫前の稲穂をなぎ倒しました。

第2次世界大戦後、5年未満で連続4回の水禍ということで、建設省直轄の大規模堤防工事が行われ、翌年10月に全国有数の大堤防が完成したとのことです。


記念碑の傍の階段を下りて、案内板にしたがって200mほど進んだところが「浮島地蔵」です。

享保8年(1723年)に起きた五十里洪水の時に、大中嶋(現大中)にも洪水の濁流が押し寄せて来ましたが、古くから大中嶋に立っていたお地蔵様が泥水の中に浮いて水の侵入を防いだとのことです。

助かった村人はこのお地蔵様を「浮島地蔵」とか「いかり地蔵」と呼んで感謝したそうです。


浮島地蔵


浮島地蔵からギャラリー匣に向かう散策路

浮島地蔵の背中には「享保八年みずのとう四月十一日」と彫られています。

鬼怒川に近い大中地域では、浮島地蔵がある所が微高地であるため、近年まで「洪水の時には浮島地蔵の所に逃げなさい」と言われていたとのことです。

地域の防災の知恵が浮島地蔵の伝説になったのかもしれません。



ギャラリー匣の雛飾り



ギャラリー匣の雛飾り


「浮島地蔵」から案内板にしたがって、700mほど進んだところが、「ギャラリー匣(さや)」です。

「ギャラリー匣(さや)」は陶器の常設展示が行われていますが、このほかにレンタルスペースが設けられており、個人やグループの作品発表の場として利用できるお店です。

また、カフェが併設されています。

 ギャラリー匣


ギャラリー匣



ギャラリー匣の雛飾り

氏家の雛めぐりの期間には、今年は総数60連、3500個の吊し飾りが展示されています。

本館が第1ギャラリーで、高田スヱコと友達の和の作品が飾られています。

本館の裏にある和室のギャラリーが第2ギャラリーで匣グループの作品が飾られています。



「春の器」の作品展と雛飾り



「春の器」の作品展


また、第1ギャラリーでは、同時開催として、益子の陶芸家、堀水達雄・小夜夫妻の「春の器」の作品展が行われていました。

約200店の春の器が展示されていましたが、堀水達雄・小夜夫妻は幅広く活動されています。細部についてはホームページをご覧下さい。

 堀水達雄・小夜夫妻のホームページ


「春の器」の作品展



ギャラリー匣の雛飾り



ギャラリー匣の雛飾り

本館の第1ギャラリーに入ると、部屋一杯に吊し雛が飾られていました。

そして、壁面にはさまざまなお雛様が飾られていました。

また、吊し雛の下側には、同時開催の「春の器」の素晴らしい作品が並べられていました。

和室の第2ギャラリーは雰囲気の異なる雛飾りを楽しむことができました。



ギャラリー匣の雛飾り


ギャラリー匣の雛飾り



氏家木工の雛飾り



氏家木工の雛飾り


「ギャラリー匣(さや)」から案内板にしたがって300mほど進んだところが「氏家木工」です。

氏家木工は栃木県を中心に木製建具や家具、木工品を製造、販売していますが、工場の向かい側にある建物で「氏家雛めぐり」の作品が展示されていました。


氏家木工の雛飾り



氏家木工の雛飾り

氏家木工では、主にトールペイントや木目込みなどの創作系のひな人形や吊るし雛が飾られていますが、これらの作品は奥さんが作成されたものだそうです。

また、今年は小鳥をテーマにした作品も展示されており、一部の人気作品についてはお客さんの要望から販売しているとのことです。

このほか、氏家木工製作の木工品や組子細工も展示されています。

さわやかな感じの作品が勢揃いしていました。



氏家木工の雛飾り


氏家木工の雛飾り



この歩道橋を渡ります


氏家木工から案内板にしたがって、1.2kmほど進んだところが「今宮神社」です。

「今宮神社」は康平3年(1060年)に創建された、950年の歴史を持つ神社です。

正安2年(1300年)に勝山城主氏家氏の崇敬により、氏家24郷総鎮守として現在の地に遷宮されました。


この道路に沿って陸橋を渡ります



今宮神社



今宮神社



今宮神社

境内の大イチョウは樹齢700年の古木で、栃木県銘木百選に指定されています。

秋には見事な黄葉で訪れる参拝者の目を楽しませてくれます。

本殿、楼門、天保飢饉絵馬、奉納句額等が町指定文化財です。


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          風来坊


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