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皇居東御苑のツツジ
皇居東御苑は、東京都千代田区の皇居の東側に付属している広さ約21ヘクタールの庭園です。 江戸城の本丸、二の丸、三の丸に該当します。 本丸は将軍の居所や政務をつかさどる御殿が建ち並び、二の丸には将軍別邸や世継の御殿がありました。
明治維新後の明治5年(1872年)に本丸、西の丸、吹上など旧江戸城内郭が皇居と定められました。 昭和35年(1960年)より皇居の付属の庭園として整備され、昭和43年(1968年)から一般開放されています。 苑内は緑豊かな雑木林に日本庭園や皇室関連の施設、江戸城の遺構などが残されており、国内のみならず海外からも多くの旅行者が訪れます。
皇居東御苑にはトウゴクミツバツツジ、ヤマツツジ、ドウダンツツジ、クルメツツジ、ヒカゲツツジが植えられています。 トウゴクミツバツツジは本丸の竹林の近くに、ヤマツツジは二の丸雑木林、ドウダンツツジはバラ園の東側、クルメツツジは諏訪の茶屋の南側と果樹古品種島、ヒカゲツツジは茶畑の北側で見ることができます。
つつじの種類によって見頃の時期は異なりますが、皇居東御苑のツツジ全体が最も見頃になるのは4月中旬頃とのことです。 今年はつつじの開花が早く、できるだけ早く行かなければと思っていましたが、4月中旬は曇りや雨の日が多くて、なかなか行くことができませんでした。 しかも皇居東御苑は月曜日と金曜日が休園日ですから、訪問日の選定がなかなか難しいです。
やっと、晴天に恵まれた22日(月)に根津神社を訪ねたところ、すでに見頃を過ぎていました。 この状況では、皇居東御苑も見頃を過ぎているなあと思いましたが、23日に浅草に行く前に半ば諦め気分で訪ねたところ、見頃のつつじが出迎えてくれました。
20日と21日の雨で、つつじの花が散ってしまっているのではないかと思っていましたが大丈夫でした。ラッキーでした。 しかしながら、本丸の周囲のツツジは見頃を過ぎていました。
江戸城二の丸は、将軍の別邸やお世継ぎの御殿が建てられていた場所で、御茶屋や泉水も造られていましたが、基本的には本丸御殿を簡略化して造られていました。 江戸時代、二の丸には、小堀遠州が造り、3代将軍の徳川家光の命で改修されたと伝えられる庭園がありましたが、長い年月の間にたびたび火災で焼失し、明治以降は荒廃していました。 現在の回遊式の庭園は、昭和43年(1968年)の皇居東御苑の公開の開始に当り、9代将軍徳川家重の時代に作成された庭園の絵図面を参考に造られたものです。
平川門の方から二の丸庭園にはいると、左手に諏訪の茶屋があります。 諏訪の茶屋は、江戸時代には吹上地区(現在の御所などのある一帯)にありました。 現在の建物は、明治45年(1912年)に再建されたもので、明治期の茶室風の建物として優雅な外観を持っているため、皇居東御苑の整備に当りここに移されました。 この諏訪の茶屋付近がツツジのメインスポットです。
二の丸庭園を奥に進むと二の丸池があります。 二の丸池にはコウホネ、ヒメコウホネ、ヒツジグサ、アサザの4種類の水生植物が生育しています。 初夏から秋にかけて水面を覆い、それぞれ黄色や白の花を咲かせます。 アサザは赤坂御用地の池から株を移植したものだそうです。
二の丸池の隣に菖蒲田があります。 この菖蒲田には84品種の花菖蒲が植えられています。 皇居東御苑造成中の昭和41年(1966年)に明治神宮御苑の菖蒲田から株を譲り受けて育てているものです。 皇居東御苑は四季折々の景観を楽しむことができます。
開苑日 原則として月曜日と金曜日以外の各日に開苑しています。 月曜日及び金曜日が天皇誕生日以外の祝日の場合は開苑されます。 月曜日が祝日の場合は翌火曜日が閉苑となります。
ヤマツツジ
皇居平川門
アクセス 皇居東御苑には、大手門、平川門、北桔橋門の各門より出入りできます。 大手門:大手町駅から徒歩5分。二重橋駅から徒歩10分。 平川門、北桔橋門:竹橋駅から徒歩5分。 風来坊