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上野駅からの下町散策 その1 (H25.3.12)


吾妻橋からの東京スカイツリー



JR上野駅中央改札口

JR東日本の「駅からハイキング」のイベント「東京スカイツリーを眺める 上野駅からの下町散策」に参加しました。

サブタイトルは「下町のなつかしい町並みと東京スカイツリーが調和する風景を楽しみながら散策します」です。


コースの概要は次のとおりです。

JR上野駅中央改札口ビュープラザ→かっぱ橋道具街→浅草ビューホテル(チェックポイント)→隅田公園→東京スカイツリー→浅草寺→下谷神社→東上野コリアンタウン→アメ横商店街→JR上野駅中央改札口ビュープラザ(ゴール)


JR上野駅ビュープラザ(受付)



JR上野駅浅草口前



階段を右に見て、何人も参加者が

コースの歩行距離は約9km、歩行時間約2時間30分(施設での見学時間等を除く)、所要時間約3時間30分(施設での見学時間を含む)です。

ソラマチはパスしましたが、写真を撮りながらの散策でしたので、所要時間3時間45分、約1万5千歩でした。



昭和通り


JR上野駅中央改札口のビュープラザに設けられた「駅からハイキング臨時受付」で受付を済ませ、中央改札口を左手に見て上野駅の東側(浅草口?)に出ると、左先方に歩道橋に登る階段があります。

階段の左側を進むと「上野駅」交差点で、左右に走っている広い通りが昭和通りで、その上を首都高速道路が走っています。

交差点の手前を左折して昭和通りに沿って進みます。


昭和通り



かっぱ橋本通り



かっぱ橋本通り

昭和通りの道路案内を見ると「宇都宮○○km、春日部○○km」といった表示があります。

昭和通りは新橋交差点から台東区の大関横丁交差点に至る道路の東京都通称道路名です。

このため、この付近の昭和通りは国道4号線(日光街道)と同じ道路なのです。

「上野駅」交差点から700mほど進んだ「北上野1丁目」の信号で昭和通りを横切ると「かっぱ橋本通り」です。


かっぱ橋本通りは、浅草の国際通りから上野駅入谷近くの昭和通りまで、約1.2kmにわたる道路です。

寛永寺の高僧が浅草寺に詣でる「御成道」として整備されました。

浅草は江戸以来の繁華街として庶民の娯楽の中心であった街で、その浅草と上野をつなぐ幹線路として、明治、大正時代は、終日賑わいをみせていました。

明治時代には、線路の上に車両を引いた馬が走る「馬車鉄道」が運行されたこともあります。


かっぱ橋本通り



曹源寺

現在は地下鉄などの交通手段の発達によって、浅草〜上野間の通り道としての意味合いは薄れ気味ですが、昔の風情が残っている道です。

商店街にはいたるところに河童の像があります。



かっぱ橋本通り


かっぱ橋本通り


毎年7月7日に近い週末を中心に、七夕まつりが開催され、1.2kmに渡る商店街の両側に七夕飾りが並びます。

商店街は直線であるため、正面には常に東京スカイツリーが聳えており、他所で見ることのできない七夕まつりの光景です。

週末にはパレードや大道芸などのパフォーマンスも行われます。


かっぱ橋本通り



合羽橋交差点



かっぱ橋道具街

かっぱ橋本通りを昭和通りから800mほど進んだところが「合羽橋」交差点で、左右の通りが「かっぱ橋道具街」です。

「かっぱ橋道具街」は浅草と上野の中間にある南北約800mの商店街です。

調理用具や食器、厨房設備、製菓用品などの店舗道具類がなんでも揃う道具街です。

ほとんどの店が一般にも小売りしていますので、家庭用にも人気です。



かっぱ橋道具街



かっぱ橋道具街


大正の初めに新堀川の両岸に古道具を商う人たちが店を出したことが発祥とされています。

新堀川は大正12年(1923年)の関東大震災の後に暗渠化され、その上を昭和44年(1969年)まで都電が走っていました。

新堀川に架かっていた合羽橋と菊屋橋の二つの橋は現在も交差点の名前として残っています。


かっぱ橋道具街



かっぱ橋道具街



かっぱ橋道具街

関東大震災後の復興と期を同じくして、この合羽橋周辺に菓子道具を扱う商店を中心に「食」に関連のある商店が集まり始めました。

そして昭和20年代以降は、その時々の飲食業界のニーズに対応した、様々な業種の店舗が集積する個性的な専門商店街として発展しました。

現在では約170店舗が、調理用具や食器、厨房設備、製菓用品などの営業を行っています。


「合羽橋」の「合羽」には2つの説があります。

ひとつは、新堀川の整備を行った雨合羽の商人、合羽屋喜八のはなしです。

今から200年ほど前の文化年間の時代。この辺りは水はけが悪い低地で、雨が降るたびに洪水となり、人々は困り果てていました。そこで、合羽屋喜八が私財を投じて、水路をつくる工事に着手しました。しかし工事はことのほか難航しました。これをみた隅田川の河童たちが同情し、喜八の良心にも心を打たれて、夜な夜な工事を手伝い、工事は無事に完成したと言い伝えられています。通称かっぱ寺とよばれる曹源寺には、合羽屋喜八の墓があります。


かっぱ橋道具街



かっぱ橋道具街から浅草ビューホテルへの道

もうひとつの説は、橋の近くにあった、伊予新谷加藤家下屋敷にまつわるはなしです。

屋敷に住んでいた下級武士たちは、内職に雨合羽を作っていたそうです。

その雨合羽をこの橋にかけて乾かしていたことから「合羽橋」と呼ばれるようになったと言われています。


「合羽橋交差点」から東京スカイツリーを正面に眺めながら「かっぱ橋本通り」を進むと「浅草六区」ですが、今回は「合羽橋交差点」を左折します。

200mほど進んだ信号を右折して、300mほど進むと左手が「浅草ビューホテル」(チェックポイント)です。

「浅草ビューホテル」は浅草の下町にそびえ立つ地上28階建ての高層シティーホテルで、昭和60年6月に、国際通りの浅草国際劇場の跡地に開業しました。

高層階からは、浅草寺や花邸などの下町の風景と東京スカイツリーを同時に見渡すことができ、古き情緒と近未来が調和した展望を得ることができます。


浅草ビューホテル



観音裏通り商店街



観音裏通り商店街

「浅草ビューホテル」から国際通りに沿って北方向に200mほど進み、「西浅草3丁目」の交差点を右折すると「言問通り」です。

「言問通り」に「観音裏通り商店街」の表示があり、100mほど進むと右手にアーケード街の商店街がありました。

アーケード街に「江戸下町伝統工芸館」があります。


台東区は、江戸の昔からの庶民の町、江戸文化発祥の町であり、商業・文化の中心地として栄えてきました。

現在でも、江戸時代からの神社仏閣や、粋でいなせな町人気質、職人が培った伝統産業など、江戸の面影を残す史跡や文化を擁しています。
 

このような下町の歴史と風土の中で育まれ、受け継がれてきた伝統技能を伝える職人が台東区には多く、鍛えられた技と選び抜かれた材料とで作る伝統工芸品には、量産製品からは感じとることのできない暖かな温もりと味わいがあり、私たちに豊かさと潤いを与えてくれます。


江戸下町伝統工芸館



観音裏通り商店街

平成9年にオープンした江戸下町伝統工芸館では、このような伝統工芸品を広く紹介するとともに、より多くの皆さんに親しんでいただけるよう、職人による実演や手づくり教室などを開催しています。

このアーケードを抜けると何処に出るのかなと興味がありましたが、今回はパスしました。



隅田公園からの東京スカイツリー


「言問通り」を進むと右手に「浅草寺病院」「浅草寺」があり、そのまま進むと「言問橋西」の交差点です。

交差点を渡ると言問橋で、言問橋の手前右側が「隅田公園」です。

隅田公園は隅田川の台東区側と墨田区側の両岸にまたがる公園です。


隅田公園には早くも桜が



隅田公園の桜と東京スカイツリー

隅田公園内には約700本の桜があり、日本さくら名所100選に選定されています。

約1Kmに渡る隅田川両岸の桜並木は、8代将軍徳川吉宗のはからいにより植えられたものです。

桜のシーズンには多くの花見客で賑わいますが、水上バスから眺める桜も大変な人気のようです。



言問橋からの浅草の光景


台東区側の隅田公園には、3月12日に桜の咲いている木が1本ありました。

季節はずれの桜かと思いましたが、今年は桜の開花が早く、東京では3月16日に開花宣言がありましたので、それほど異常ではなかったのかもしれません。

隅田川沿いの公園は東京スカイツリーを眺めるスポットともなっています。


言問橋と東京スカイツリー



言問橋から眺める墨田区側の桜並木



隅田公園(墨田区)からの東京スカイツリー



隅田公園からのスカイツリー

「言問橋」を渡った墨田区側の隅田公園は、公園内に池があるなど落ち着いた雰囲気のある公園です。

この公園からも東京スカイツリーを眺めることができます。



牛嶋神社


墨田区側の隅田公園に「牛嶋神社」があります。

本殿前に狛犬の代わりに狛牛があるのが特長です。

神社の名前は、両国・向島の本所一帯が天武天皇の時代(701年〜764年)に国営牧場が設けられ牛嶋といわれていたことに由来しています。

創建は、貞観年間(859年〜877年)に慈覚大師が須佐之男命を郷土の守護神として迎えたのが始まりといわれています。


牛嶋神社



牛嶋神社

昭和7年,関東大震災後の隅田公園の建設により,桜橋近くの隅田川東岸(墨堤常夜燈のある場所)にあったのを公園の北側に移されました。

昭和20年の東京大空襲により神楽殿は焼けましたが,本堂はじめその他の建物は一部被害を受けたものの無事で,昭和7年に移転して以来のものです。

正面の鳥居は珍しい三輪鳥居です。


境内には「撫で牛」があり、体の悪い部分を撫で、次に牛の同じ部分を撫でると、病気が治るといわれています。

体だけでなく、心の病にも効き目があり、また子供が産まれた時は「撫で牛」に涎かけを奉納し、その涎かけを子供にかけると健康に育つともいわれています。


撫で牛



東京スカイツリーとすみだ水族館



東京スカイツリーと河津桜


高さ350mの東京スカイツリー展望デッキ、450mの東京スカイツリー展望回廊では空中散歩の気分を味わうことができます。

東京スカイツリーの下側の「東京ソラマチ」では、ショッピングや食事、各種体験を楽しむことができます。

ここにしかないお店、ここにしかない商品も多く、お店巡りの楽しさはつきないようです。

また、5階の企業PRフロアは日本を代表する企業の情報発信スペースとなっています。

「東京ソラマチ」は開業以来大人気で、相変わらず混雑が激しいため、今回の散策ではパスしました。

牛嶋神社から言問通りに戻り、「言問橋東」の交差点を横切ってそのまま300mほど進んだ三叉路の交差点を右折して、150mほど進むと左手が「とうきょうスカイツリー駅」で、その先が「東京ソラマチ」入口です。

「東京ソラマチ」を左に見て50mほど進むと左手に「東京スカイツリー」がそびえ立っています。

「東京スカイツリー」は昨年(2012年)5月22日にグランドオープンした東京の新名所です。

高さ634mの世界一高いタワーで、五重塔の心柱制振など日本古来の技を日本の最新技術で再現しています。

634mは、武蔵国の「むさし=634」にちなんでいます。


東京スカイツリーと河津桜



Reflectscape



Reflectscape

「東京スカイツリー」を左手に見てそのまま進むと「業平1丁目」の交差点です。

交差点を左折し浅草通りに沿って50mほど進むと業平橋で、その下が大横川親水公園です。

この公園に「Reflectscape」が設置されています。

Reflectscape」の上に立つと、鏡に写る東京スカイツリーと自分の姿を一緒に撮影することができます。


この「Reflectscape」は、「GTS観光アートプロジェクト」によって設置されたものです。

「GTS観光アートプロジェクト」は、東京藝術大学(G)・台東区(T)・墨田区(S)の頭文字からなる三者共催の地域連携プロジェクトです。

隅田川を挟む台東区と墨田区の両地域に、東京スカイツリーを眺めるビュースポットとなる環境アート作品を設置し、これらを結んだラインを巡ることにより、地域の名所と観光を楽しむことができる回遊ルートの創設を目指しているとのことです。


風来坊も写真撮影!



本所吾妻橋商店街

今回の散策コース付近には「LOOK」(隅田公園)、「スカイネスト」(隅田公園)、「Reflectscape」(大横川親水公園)、「そらちゃん」(吾妻橋)の4箇所に環境アート作品が設置されていましたが、「Reflectscape」以外の3箇所は見逃してしまいました。

次回、浅草に行った時には、是非訪ねてみたいものです。



源森橋からの東京スカイツリー


枕橋からの東京スカイツリー


大横川親水公園から浅草通りに戻り、西方向に300mほど進むと「本所吾妻橋」交差点です。

「本所吾妻橋」交差点を右折して200mほど進むと、東京スカイツリーの撮影スポット「源森橋」です。

今回は、直進して150mほど進んだ変則五叉路の交差点を斜め右方向に300mほど進むと「吾妻橋」です。


ビルの壁面に写る東京スカイツリー



吾妻橋



吾妻橋

江戸時代に隅田川に架けられた5つの橋のうちの最後の橋で、安永3年(1774年)に5年の歳月を掛けて完成しました。

長さ約150m、幅6.5mの橋で、武士以外のすべての通行者から2文ずつ通行料を取ったようです。

最初は「大川橋」と呼ばれていましたが、明治9年(1876年)に木橋としての最後の架け替えが行われた際に、「吾妻橋」と命名されました。


明治18年(1885年)7月の大洪水で、千住大橋の橋桁が上流から流されてきて橋脚に衝突し、一緒に流されてしまいます。

明治20年(1887年)に隅田川最初の鉄橋として架橋され、人道橋、車道橋、鉄道(東京市電)橋の3本が平行して架けられていました。

関東大震災で被害を受け、昭和6年(1931年)に現在の橋に架け替えられました。


水上バス乗り場



吾妻橋から雷門方面を望む



東京スカイツリー

「吾妻橋」は東京スカイツリーの撮影スポットとしても人気があります。



上野駅からの下町散策 その2へ



         風来坊


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