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昭和記念公園のシモバシラ (H25.12.29)


こもれびの丘入口のシモバシラ



こもれびの丘入口のシモバシラ



こもれびの丘入口のシモバシラ

昭和記念公園にシモバシラを見に行ってきました。

今回見に行ったのは、地表に出来るシモバシラではなく、「シモバシラ」という草木の茎の根元に出来る氷柱です。


シモバシラは宿根性の多年草です。

高さ40〜70cm程度で、茎の断面は四角形をしています。

9月から10月頃に枝の上部の葉の脇に、片側だけにほぼ真横に向かって釣り鐘状の白い花が咲きます。


こもれびの丘入口のシモバシラ



こもれびの丘入口のシモバシラ



こもれびの丘入口のシモバシラ

このシモバシラの生えていたところには、冬になると枯れた茎の根元に霜柱のような氷の結晶ができます。

このためシモバシラという名前が付けられたとのことです。

普通よく見かける地表に出来る霜柱とは別の現象です。



こもれびの丘入口のシモバシラ


こもれびの丘入口のシモバシラ



菖蒲田東のシモバシラ


シモバシラの茎は冬になると枯れてしまいますが、地中にある根はその後も活動を続け、水を吸い上げて茎に送り続けます。

地上部の茎に送られた水は、普通はただの「水」ですが、外気温が氷点下になると水が凍って、茎から氷柱ができます。


菖蒲田東のシモバシラ



菖蒲田東のシモバシラ

氷の結晶ができるには、いくつかの条件があります。

気温が氷点下ぐらいにまで下がった早朝

気温が下がると、水は外気に触れて少しずつ凍っていきます。


風が弱い、または無風のとき

風が強いと水滴が吹き飛ばされて凍りにくい。



菖蒲田東のシモバシラ


雨や雪が降っていないとき

雨が降ると水が凍ることができない。また、雪が降ると雪の水分がかかってしまうため氷ができにくい。

前日の夜が曇りではなく晴れの方が良いとのことです。

これらの条件が揃うと、地上に吸い上げられた水分が茎からはみ出して「氷」となって現れます。


菖蒲田東のシモバシラ



砂川口近くのシモバシラ



砂川口近くのシモバシラ



砂川口近くのシモバシラ

また、茎は冬にはそもそも枯れていますので、縦方向に裂けやすくなっています。

そうなると水は茎の上の方には登らなくなって、茎の裂け目から横に広がって凍るようになり、氷も左右に展開されたとても美しい姿になります。

まさに氷が造った芸術品といえます。



砂川口近くのシモバシラ



砂川口近くのシモバシラ


この現象は、地中の根が凍るまで続きます。

また、この「氷の結晶」の現象は、早朝見られたとしても10時頃には気温が上昇して全て溶けてしまうことになります。

ただし、陽の当たらない気温の低い場所では、日中も氷が溶けずに残ることがあります。


砂川口近くのシモバシラ



砂川口近くのシモバシラ



砂川口近くのシモバシラ



砂川口近くのシモバシラ

一度このシモバシラが出来ると茎の構造は壊れてしまうので、水が茎に上昇できなくなり、シモバシラは茎の下部にしかできなくなるようです。

このため、見事なシモバシラが出来るのは、初めての寒波で急激に冷え込んだときのようです。

したがって、昭和記念公園では、12月が見頃のようですが、気温が下がらないと結晶はできませんので、シモバシラのできる場所によって見頃の時期は異なります。


今年は最初の本格的な寒波が12月上旬に来襲し、2回目の寒波が12月14日頃から来襲しました。

急遽12月16日に出かけましたが。風の見積もりが甘かったようで、シモバシラは地面近くにあるのみで、茎にはほとんどできていませんでした。

やはり風の強い日は駄目のようです。


砂川口近くのシモバシラ



こもれびの丘北側斜面のシモバシラ



こもれびの丘北側斜面のシモバシラ



こもれびの丘北側斜面のシモバシラ

2回目のチャンスを狙っていましたが、今年は風の強い日が多くてなかなかチャンスが訪れません。

やっと、12月29日に出かけることができました。

昨年よりは2週間遅れです。

それでも朝の冷え込みが厳しく、かつ風が弱かったこともあり、見事なシモバシラに出会うことができました。


今年は、昨年見事なシモバシラができていた、砂川口近くのサイクリングロード沿いの場所に最初に行きました。

数多くのシモバシラができていましたが、時期が遅かったのか、あるいはこの付近は風通しが良いためか、背の高いシモバシラは少なくややがっかりといった感じでした。


こもれびの丘北側斜面のシモバシラ



こもれびの丘北側斜面のシモバシラ




こもれびの丘北側斜面のシモバシラ



こもれびの丘北側斜面のシモバシラ

この場所からこもれびの丘入口方向に向かうと、こもれびの丘北側斜面に数多くのシモバシラができていました。

この場所は例年シモバシラが出る時期が遅く、なかなかシモバシラに出合えませんが、今年は数多くのシモバシラに出合うことができましたし、茎の上部までできていました。

この場所で、撮影にきていた友人と出会い、「花木園花菖蒲田東のシモバシラが綺麗でした」のと情報を得ました。



こもれびの丘北側斜面のシモバシラ


こもれびの丘北側斜面のシモバシラ



シモバシラ



シモバシラ


早速、こもれびの丘入口経由で花木園前の菖蒲田に向かうことにしました。

こもれびの丘入り口付近は陽当たりが良いため、最初に来る必要がありますが、今年は少し遅れてしまいました。

それでも見事なシモバシラに出会うことができました。


シモバシラ



シモバシラ

最後に花木園前の菖蒲田の東側に到着するとシモバシラができていました。

この場所は、今年初めて訪ねましたが、陽当たりが良いため、残念ながらすでに溶け始めていました。

それでも素敵なシモバシラに出会うことができました。



シモバシラ



シモバシラ


昨年は砂川口近くのシモバシラにターゲットを絞ったため、結果として廻る順番を間違ったようです。

今年は空いているなあと思いましたが、見頃のポイントは異なっていたようです(苦笑)


来年からは、菖蒲田東、こもれびの丘入口、こもれびの丘北側斜面、砂川口入口の順番が良さそうです。


シモバシラ



シモバシラ

アクセス

西立川口 JR青梅線西立川駅から徒歩2分

このほか立川口、昭島口、玉川上水口、砂川口があります。



関連するホームページ

 昭和記念公園


        風来坊


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