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サムエル・コッキング苑のチューリップ
湘南の冬は、晴れると春を思わせるぽっかぽかの陽気になります。 この時期、江の島の山頂にあるサムエル・コッキング苑には、2万本のチューリップが一斉に花を咲かせ、少し早めの春が届けられます。
例年は1月中旬頃から見頃を迎えます。 一昨年はチューリップの開花が遅く、見頃は1月末から2月にかけてでした。 今年の見頃はいつ頃かと思っていたところ、12月31日にネットの友人から「江の島のチューリップが咲いていますよ。6分咲きぐらいです」との情報が届けられました。 今年は開花が随分早い感じです。
1月7日に吾妻山に菜の花を見に行った帰りに、立ち寄ることにしました。 現在咲いているのは、特別に冷蔵保存されたウィンターチューリップです。 ウィンターチューリップは見頃の時期が長くて、1ヶ月以上にわたり美しい花を見せてくれるのが特徴です。
サムエル・コッキング苑に到着すると、見頃のチューリップが出迎えてくれました。 まだまだ蕾も多く、しばらくの間は楽しむことができる感じです。 今年は平日に訪ねましたので、カメラマンの方は少なかったですが、初詣に来られた方が随分見に来られており、苑内は多くの人で賑わっていました。
イギリスの貿易商であるサムエル・コッキングは、明治2年(1869年)に来日、横浜にコッキング商会を設立しました。 後に日本人女性と結婚し、江ノ島頂上部に建築。私財を使って大庭園を造園したのが現在のサムエル・コッキング苑で、明治18年(1885年)の完成です。
苑内に現存する珍しい植物は、コッキングが持ち込んだものといわれています。 庭園は西洋の回遊式の様式を持ち込みながら東洋趣味を反映したもので、温室は東洋一の規模でした。 基礎はレンガ造りで、石炭による蒸気スチームで温める仕組みを持ち、当時は水道設備がなかったため雨水を貯めて利用する循環設計もされていました。
関東大震災で温室の上屋は全て倒壊してしまいましたが、レンガを主体とした基礎部分や地下に造られた施設が残っていました。 平成14年(2002年)のリニューアル工事の際に発見され、現在「サムエル・コッキング温室遺構」として保存公開されています。 特に、レンガ造りの温室遺構は現存する唯一のもので、文化遺産としても、土木技術の史料としても貴重なものです。
チューリップのライトアップも行われますが、この時期「江ノ島シーキャンドルライトアップ」も行われています。 「江ノ島シーキャンドルライトアップ」の開催期間は、2013年11月30日(土)〜2014年2月2日(日)で、江ノ島シーキャンドルの周囲や頭上がイルミネーションで囲まれます。 点灯時間は17:00〜20:00です。 最終入場時間は19時30分です。
この時期は視界が良いため、チューリップのみでなく、江ノ島展望灯台からの素晴らしい景観を楽しむことができます。 しかしながら、今年は富士山の周囲は雲が多くて、吾妻山の菜の花を見た後に江の島の到着した頃には、残念ながら富士山は雲の中でした。
この時期の江ノ島展望灯台は夕日が美しいですし、湘南随一といわれる夜景を楽しむこともできます。 江ノ島展望灯台は300円です。 営業時間はサムエル・コッキング苑に同じで、平日は17時まで、土・日・祝日は20時までです。 ただし、ウィンターチューリップ開催期間中は平日も20時までです。
辺津宮
中津宮
サムエル・コッキング苑
さらに、天気の良い日は江ノ島の反対側にある、稚児ヶ淵がお勧めです。 サムエル・コッキング苑から入り口とは反対方向に進み、奥津宮から飲食店街に沿って進み石段を下りたところが稚児ヶ淵です。 稚児ヶ淵は、幅50mにわたって隆起した海蝕台地です。
江ノ島展望灯台から鎌倉方面の展望
江ノ島展望灯台から三浦半島を望む
江ノ島展望灯台から茅ヶ崎方面の景観
アクセス 江の島弁天橋まで 小田急片瀬江ノ島駅から徒歩5分 江ノ電江ノ島駅及び湘南モノレール湘南江の島から徒歩10分 関連のホームページ
江ノ島サムエル・コッキング苑 風来坊
江ノ島ヨットハーバー