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川崎大師風鈴市 その1 (H27.7.18&7.19)


川崎大師本堂



川崎大師風鈴市会場



川崎大師山門

チリン、チリン・・・・・凛と響く音色が、涼を運びます。

風情、風雅、風趣という言葉もあるとおり、世界広しといえども「風」の愛でる心を持つのは日本人だけかも知れません。

中でも、風を音に変えて、その風情を楽しむ風鈴は、まさに日本人ならではの楽しみといえるでしょう。



川崎大師オリジナル 厄除だるま風鈴


夏の風物詩として親しまれている「川崎大師風鈴市」が、今年も7月17日(金)から21日(火)までの5日間、川崎大師平間寺境内の特設会場(大山門横静嘉堂石庭前広場)で開催されました。

「川崎大師風鈴市」は、日本各地の特色ある風鈴を、市民の皆さんに楽しんでもらおうとして、先代貫首の提案で始まったもので、今年が20回目です。


川崎大師オリジナル 厄除だるま風鈴



上州ガラス風鈴



喜多方蒔絵風鈴



喜多方蒔絵風鈴

今年も北は北海道から南は沖縄まで、全国47都道府県より、900種類、約30000個の風鈴が一堂に勢揃いしています。

川崎大師オリジナルの「厄除だるま風鈴」をはじめ、有名な南部風鈴、江戸風鈴をはじめとして、金属、陶器、ガラスはもちろんのこと、石や炭で出来た珍しい風鈴が、お国自慢の涼やかな音色が境内いっぱいに鳴り響いています。



江戸風鈴


「川崎大師風鈴市」は年々盛況を呈しており、5日間で約30万人の人出が見込まれています。

今年は風鈴市初日の7月17日(金)が台風12号の影響により、雨模様でしたので、翌日の8月18日(土)と19日(日)に見に行きました。

18日(土)は曇天で風が強かったこともありあまり暑さは感じませんでしたが、晴天に恵まれた19日(日)は猛烈な暑さでした。

今年は初日に行けなかったこともあり、すでにいくつかの風鈴は売り切れになっていたようです。


山形風鈴



創作ガラス風鈴



創作ガラス風鈴



創作ガラス風鈴

会場の配列は、ここ数年ほぼ同じで、入り口付近の四角いエリアはコの字型にお店が配列され、購入者は内側から見て回る配列になっています。

奥の方のエリアは、数年前から両側にお店が並び、購入者は内側を見て回るという配列です。浅草の仲見世通りに似た感じです。



御殿まり風鈴



諏訪ガラス風鈴


今年もお店の配列が概ね地域ごとにまとまっていました。

入り口付近のエリアには関東、東北、北海道の風鈴が並んでいました。

その他の地域の風鈴は奥のエリアです。

ただし、風鈴の種類が多くて広い場所の必要な南部風鈴は奥のエリアでした。また、笠間風鈴や石の風鈴も奥のエリアでした。

外国の風鈴やキャラクター風鈴も奥のエリアでした。


リンゴ風鈴



つりしのぶ風鈴



つりしのぶ風鈴

風鈴市はやはり風鈴を買い求めに来るお客さんが多いです。

出品されている風鈴の種類が多く、様々な色や形、音色があるので、目移りしてどれを買おうかと迷ってしまう人も多いようです。

短冊を揺らしながら風鈴の音を確かめ、ご主人や友人と相談しながら、風鈴選びを楽しんでいました。



かも風鈴



神戸風鈴


風鈴の値段は、1000円前後から3000円程度が大部分です。

今年は特別展示として、金風鈴、プラチナ風鈴、薩摩切子風鈴が展示されていました。

金風鈴とプラチナ風鈴は非売品ですが、薩摩切子風鈴は販売されていました。

今年の値段は確認できていませんが、昨年は67100円〜71500円で販売されていました。

竹千筋風鈴



清水焼風鈴



播州姫路夏色風鈴



太田川ガラス風鈴

薩摩切子風鈴は江戸時代末期に薩摩藩で造られた「切子ガラス」です。明治初頭で一度途絶えたその技術は、現在の職人たちにより忠実に復元され、新たな歴史を刻み始めています。

薩摩切子は、無色のガラス生地に色ガラスを厚く被せているのが特徴で、そこに籠目紋、魚小紋などの細かな模様を刻み込むことで、「ぼかし」と呼ばれる色ガラスと、透明なガラスの境目にグラデーションを生みだします。



高岡鉄風鈴



笠間焼風鈴


川崎大師風鈴市で人気のあるのが、味わいのあるお顔をした「厄除だるま風鈴」です。

この「厄除だるま風鈴」は、「川崎大師風鈴市」のオリジナル風鈴として、江戸風鈴の第一人者である篠原正義氏によって製作されたガラス風鈴です。

今年も、「7月20日、21日の各日、川崎大師オリジナル厄除だるま風鈴(透明)をお求めの先着300名様に限り、あなたのお名前をその風鈴にお入れいたします」というイベントがありました。


石の風鈴



沖縄びーどろ風鈴



虹の森ガラス風鈴



有田焼き風鈴

例年、会場での名入れサービスを行っているのが、江戸風鈴の篠原風鈴本舗の篠原さんです。

遠く江戸時代からの江戸風鈴の技法を、今に伝える職人さんです。

江戸風鈴は、熟練した職人による吹き硝子手作り風鈴です。

金魚などの夏らしい絵柄を、内側から描いているのが特徴です。



伊万里焼風鈴



有田焼風鈴


会場での名入れも風鈴の内側に名前を書き込みます。

したがって、名前を入れてもらう風鈴は、川崎大師オリジナルの「厄除だるま風鈴」とは少し異なる、風鈴に模様のない空白部分がある「だるま江戸風鈴」(「川崎大師オリジナル『厄除だるま風鈴』(透明)」)です。


水琴窟の音の風鈴



丸亀エコガラス風鈴



大阪河内風鈴



瑠璃風鈴

外側からみて正しく文字になるよう、内側に逆文字を書き込まなければならないから、相当の技術を要します。

名前を書き込むのに時間がかかるので300名限定です。

風鈴市の開始時間と同時に申し込みが殺到し、あっという間に完成まで1時間〜2時間待ちとなります。

今年は篠原さんには残念ながらお会いできませんでした。


また、風鈴市に花を添えるため、20日(月・祝)の午後5時30分から6時30分の間、大師地区町内会踊り子連約500名による、「川崎大師やくよけ風鈴市音頭」「川崎大師風鈴市祝い唄」の風鈴市踊り練り込みが、仲見世通りと境内で賑やかに繰りひろげられます。

「川崎大師やくよけ風鈴市音頭」「川崎大師風鈴祝い唄」は、先代貫首・金剛山人作詞、アントニオ古賀作曲です。

「川崎大師やくよけ風鈴市音頭」を歌っているのは、島倉千代子さんです。


とよとみ与一風鈴



瀬戸焼風鈴



瀬戸焼風鈴



瀬戸焼風鈴

今年は風鈴市20回記念ということで、風鈴を1個購入につき1回の抽選会が行われていました。

また、19日(日)と20日(祝)の両日の午後1時から2時の間、第20回風鈴市特別企画「一龍齊貞友先生による愉快なお話」も開催されていました。



売り声も なくて買い手の 数あるは


音にしらるる 風鈴の徳


江戸時代の末期、江戸風鈴の涼やかな音が一世を風靡しました。

天秤に沢山の風鈴をぶら下げ、江戸八百八町を売り歩いた風鈴売りたち・・・


瀬戸焼風鈴



南部風鈴



南部風鈴



南部風鈴

彼らは物売りには珍しく売り声をあげることはまずなかったと言われています。

売り物の風鈴がそよ風を受けて軽やかな響きを奏でれば、それにまさる売り声はなかったからでしょう。

狂歌から当時の様子が偲ばれます。



世界の風鈴



風鈴市


風鈴の納め所の開設

涼しげな音色で暑さを和らげてくれた風鈴に感謝の気持ちを込めて、古くなったり、壊れてしまった風鈴を納めることができる、「風鈴納め所」が風鈴市実行委員会本部の横に開設されています。

納めた風鈴は、法楽の後に材料別(金属・ガラス・陶磁器等)に分別してリサイクルされるそうです。

法楽:「納め風鈴法楽」風鈴納め所前にて開催期間中毎日2回修行
法楽時間は正午と午後4時(20日と21日はは午後4時30分)です。


世界の風鈴



川崎大師仲見世



川崎大師仲見世



川崎大師仲見世

アクセス

京浜急行川崎駅で京急大師線に乗車し、川崎大師駅で下車。徒歩10分。

JR川崎駅前から大師行きバスに乗車し川崎大師駅下車。徒歩10分。


駐車場

普通乗用車700台 駐車料金無料

駐車場から徒歩10分。



仲見世通りの風鈴の飾り付け



仲見世通りの風鈴の飾り付け



関連するホームページ


 川崎大師


仲見世通りの風鈴の飾り付け



仲見世通りの風鈴の飾り付け



仲見世通りの風鈴の飾り付け



仲見世通りの風鈴の飾り付け



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        風来坊


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