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イギリスのクリスマス
クリスマス! 日本では家族と過ごすクリスマスというよりも、カップルで過ごす年末の一大イベントというイメージが浸透しているようですが、実はこれは日本だけなのです。 そもそもクリスマスは、イエス・キリストの誕生を祝うキリスト教のお祭りのことです。 キリスト教徒の多いヨーロッパでは、昔から宗教行事としてクリスマスを祝ってきています。
クリスマスイブからクリスマス当日にかけてお祝いする国が多いようです。 ミサでお祈りをしたり、家族とクリスマスディナーを囲んで過ごしたり・・・・・このような素朴なクリスマスが一般的なようです。 聖なる夜はファミリーで静かに祝うというのが欧米のクリスマスで、日本のお正月の雰囲気といえるかもしれません。
こうした世界のクリスマスの様子を楽しむことができるのが、毎年横浜山手西洋館で開催されている「世界のクリスマス」です。 山手本通り沿いの3つの公園には、7つ洋館が保存公開されています。 港の見える丘公園には横浜市イギリス館・山手111番館が、元町公園にはベーリック・ホールとエリスマン邸と山手234番館が、山手イタリア山庭園には外交官の家・ブラフ18番館があります。 各館では見学の他、季節に合わせたイベントを開催しています。
「世界のクリスマス」はこうしたイベントの一つで、各西洋館がテーマ国を決めて、その国の特徴的なクリスマス装飾と文化の紹介を行うイベントです。 例年は山手68番館が特別参加しますが、今年は山手公園の改修工事中のため、不参加となり、横浜山手西洋館7館で行われました。 「世界のクリスマス」は今年が16回目の開催です。
今年の「世界のクリスマス2015」は、12月1日(火)〜12月25日(金)の間、開催されています。 開館時間は9時30分〜17時です。 ただし、12月4日(金)、5日(土)、11日(金)、12日(土)、18日(金)、19日(土)、22日(火)〜24日(木)の9日間は、18時まで開館時間が延長されますので、光の灯った飾り付けを楽しむことができます。
また、関連イベントとして、11月20日(金)〜12月31日(木)の間は、日没から23時まで山手西洋館のイルミネーションが行われます。 さらに、12月19日(土)は、日没から19時の間、イタリア山庭園でキャンドルガーデンのイベントが開催されます。
横浜市イギリス館は、「イギリスのクリスマス」です。 イギリスのクリスマスの特色 イギリスではサンタクロースのことを「ファーザー・クリスマス」と呼びます。これは先住民であるケルト民族の言葉で、この季節の喜びや希望をあらわす妖精のお爺さんのことでした。このようにイギリスのクリスマスは、ケルトの文化の影響を受けています。
展示のコンセプト 伝統的なイングリッシュガーデンの原形と言われているコッツウォルズ。 旅してみたい憧れのコッツウォルズ地方のなだらかな丘や散歩道の風景をもとに純朴でメルヘンチックな想い出深いクリスマスを演出します。
コーディネーターは、いなみ純子(横浜山手ガーデニング倶楽部)です。 イギリスが選定された理由 旧英国総領事公邸として建てられたことから、毎年イギリスを取り上げています。
玄関脇にはめ込まれた王冠入りの銘版(ジョージY世の時代)や、正面脇の銅板(British Consular Residence)が、旧英国総領事公邸であった由緒を示しています。 昭和44年(1969年)に横浜市が取得し、1階ホールはコンサートに、2階集会室は会議等に利用されています。
平成2年に横浜市指定文化財に指定されました。平成14年にリニューアルを行い資料展示室等が設けられ、一般見学できるようになりました。建物の周りにはローズガーデンも整備され、バラの季節には特に美しい景観が楽しめます。
オーストラリアのクリスマス
山手111番館は、「オーストラリアのクリスマス」です。 オーストラリアのクリスマスの特色 南半球に位置するオーストラリアは、真夏の中クリスマスを迎えます。真夏でも家の中はクリスマスツリーやお花を飾り、チキンやターキー、バーベキューでお祝いします。
展示のコンセプト 先住民アボリジニがブッシュメディスン(薬草)として使用してきたオーストラリアン・ワイルドフラワーをふんだんに使用し、オーストラリアのあたたかい夏のクリスマスを表現しました。西オーストラリアのワイルドフラワーの紹介もします。
コーディネーターは、渡邊玲子(株式会社Poko代表取締役)です。 オーストラリアが選定された理由 オーストラリアのメルボルン港は、1986年に横浜市と貿易協力港として提携し、友好関係を築いています。
山手111番館は、大正15年(1926年)アメリカ人 J.E. ラフィン氏の住宅として現在地に建てられました。 ワシン坂通りに面した広い芝生を前庭とし、ローズガーデンを見下ろす建物は、ベーリック・ホールを設計したJ.H.モーガン氏です。
大正9年(1920年)に来日したモーガンは、横浜を中心に数多くの作品を残していますが、山手111番館は彼の代表作の一つと言えるものです。 赤い瓦屋根に白壁の建物は地階がコンクリート、地上が木造2階建ての寄棟作りです。 創建当時は、地階部分にガレージや使用人部屋、1階に吹き抜けのホール、厨房、食堂と居室、2階は海を見晴らす寝室と回廊、スリーピングポーチを配していました。
横浜市は、平成8年(1996年)に敷地を取得し、建物の寄贈を受けて保存、改修工事をおこない平成11年(1999年)から一般公開しています。 館内は昭和初期の洋館を体験できるよう家具などを配し、設計者モーガンに関する展示等も行っています。 ローズガーデンから入る地階部分は、喫茶スペースとして利用されています。
アクセス 山手111番館、イギリス館:みなとみらい線元町駅から徒歩約10分 外交官の家、ブラフ18番館:JR根岸線石川町駅から徒歩約5分 入館料 世界のクリスマスは全館無料です。
山手111番館
世界のクリスマスその2(エリスマン邸、山手234番館)へ 世界のクリスマスその3(べーリック・ホール、外交官の家、ブラフ18番館)へ 風来坊