散策スポット・北海道東北

散策スポット目次

HOME

前ページ

次ページ

石神井川桜巡り その1 (H24.4.8)


音無親水公園



王子駅から音無親水公園に向かう散策路

石神井川は、東京都小平市花小金井南町に源を発し、東京都北部を東へ流れて北区堀船三丁目で隅田川に合流する一級河川です。

小平市から西東京市、練馬区、板橋区、北区を経由しており、流路延長は約25Kmです。


この石神井川の中板橋付近から加賀付近までには1000本を超える桜が咲き誇り、板橋区を代表する桜の名所となります。

ソメイヨシノを中心にヤマザクラ・オオシマザクラなどを楽しむことができます。

石神井川桜並木は、板橋十景にも選ばれています。


音無親水公園



音無親水公園



音無親水公園

今回は飛鳥山公園を訪ねた後、JR王子駅前から東武東上線中板橋駅まで散策しました。

JR王子駅北口から左手に出るとすぐに石神井川沿いの散策路です。

この付近は石神井川ではなく音無川と呼ばれています。

JR王子駅北口から音無川に沿って100mほど進んだところが音無親水公園です。



音無親水公園


音無親水公園は、石神井川の旧流路に整備された公園です。

石神井川は、北区付近では音無川と呼ばれ、 古くから景勝の地として親しまれてきました。

昭和30年代から始まった河川改修工事で石神井川の流路が変更になり、
残された旧流路に「かつての渓流を」ということで音無親水公園が造られました


面積は約5,500平方メートルですが、「日本の都市公園100選」に選ばれています。


音無親水公園



音無もみじ緑地



紅葉橋から上流の展望

音無親水公園。古くから桜の名所として知られており、見ごろを迎える頃には多くの人で賑わいます。

この日も多くのピクニックを楽しむ人達で賑わっていました。


音無親水公園から上流に向かって散策を始めましたが、しばらくの間は桜は殆どありません。

音無親水公園から500m程進んだ紅葉橋付近から、桜並木が始まります。

紅葉橋の上流右岸の散策路が湾曲したエリアが、音無もみじ緑地です。

石神井川は、埼京線の上流約200mにある金沢橋付近から、音無親水公園の音無橋にかけては、音無渓谷と呼ばれる深い谷となっていました。


音無もみじ緑地



滝野川橋から上流の展望



滝野川橋上流の散策路の桜

現在は、渓谷部分はほとんどがコンクリートの垂直護岸となっており、屈曲部の直線化や飛鳥山隧道建設などの改修によって流路も大きく変わりました。

石神井川の直線化の結果、残った旧流路の一部は、公園や緑地として整備されており、音無もみじ緑地もその一つです。

音無もみじ緑地の屈曲部分に沿って見事な桜並木が続いており、その上部は公園となっています。



観音橋からの上流の光景



東橋から下流の光景


紅葉橋の一つ上流にある滝野川橋を過ぎると桜の木も増えて、桜並木の感じに近づいてきます。

観音橋を過ぎると川の両岸に桜並木が続くようになります。

観音橋から300mほど上流に進んだ、音無川の左岸に公園があります。

音無くぬぎ緑地で、多くの人がビニールシートを敷いて花見を楽しんでいました。


東橋から上流の光景



東橋から上流の光景 公園では花見の準備が

音無くぬぎ緑地の上流約100mを埼京線が走っています。

埼京線を越えると北区から板橋区となります。

川の名前も音無川から石神井川に変わります。

埼京線から50m程進んだところが東橋で、この橋の左岸にも公園があり、多くの人が花見を楽しんでいました



金沢橋から下流の光景



金沢橋から上流の光景


東橋から200m程進んだところが金沢橋で、その傍にある小高い丘が加賀公園です。

この付近の、板橋区加賀1丁目、2丁目から板橋3丁目、4丁目一帯は、加賀藩前田家の下屋敷があったところです。

ちなみに上屋敷は本郷、中屋敷は駒込にあり、いずれも中山道に沿っていました。

上屋敷は東京大学の構内にあって、有名な赤門は加賀藩の門です。


金沢橋上流の散策路からの光景



加賀緑橋から上流の光景



加賀緑橋から下流の光景



加賀緑橋付近の散策路

下屋敷の敷地は約22万坪で、金沢の兼六園の約7倍。広大な敷地の中には石神井川が流れ、築山や石、滝などが配されていました。

上屋敷は藩主やその家族が住み、中屋敷は隠居した藩主や嗣子などの住まい、下屋敷は別荘として使われていました。

下屋敷では藩主と家族が散策し、鷹狩りや園遊会も催されたとのことです。



加賀橋から下流の光景


加賀藩ではこの下屋敷を別荘の他に、中山道板橋宿に隣接していたことから、参勤交代の休息や送迎の場、江戸へ入る際の装束替えの場に使用し、さらに幕末には錬兵場や大砲製造の場所ともなりました。

そんな広大な土地の加賀下屋敷の面影は、現在は殆んど残っていません。

わずかに築山の一部が、加賀公園として残っているのみです。

加賀公園に加賀藩下屋敷跡の碑があります。


加賀橋から上流の光景



加賀橋上流から加賀橋を望む



大勢の花見客で賑わう加賀橋

明治以後、陸軍の火薬製造所が建設され、石神井川からの分水を利用した水車を設置し、製造所の圧磨機を動かす動力源としました。

その「圧磨機圧輪記念碑」が、東板橋体育館横の西加賀公園にあります。

この記念碑は実際に石神井川の水を利用して火薬製造に使用されていた実物で、大正11年(1922年)に陸軍省が設置したものです。



緑橋



緑橋上流の光景


加賀藩下屋敷の跡地は、戦後の払い下げにより学校、病院、研究所などの建物が建ち並び現在に至っています。

金沢の名前は地名では残っていませんが、昭和の初めまでは「東京府北豊島郡大字下板橋字金沢」といって、加賀下屋敷の殆どの地域を金沢と呼んでいたようです。

金沢橋から加賀橋の間は上石神井川の両岸に桜並木が続いています。


緑橋上流の光景



加賀学園橋から上流の光景

加賀橋を過ぎると視界が広がり、これまでの山の谷間を歩いてきた感じから大きく変わります。

加賀橋から上流を眺めると前方に大きなマンションが見え、その手前で石神井川が右に大きく蛇行し、その上流で大きく左に蛇行しています。

加賀橋の上流にある橋が緑橋で、その右岸下流側にも花見を楽しむことができる広場があります。



稲荷橋から下流の光景



御成橋から下流の光景 左は帝京病院


緑橋から上流に300m程進むと、右手に大きな建物が見えてきます。

帝京大病院及び帝京大医学部のビル群です。

帝京大学関連施設のある場所が加賀2丁目、対岸が板橋3丁目ですから、この付近の加賀市も屋敷跡のようです。

戦後に払い下げられたエリアで、左右に大きなビルが建ち並んでいます。


稲荷橋から上流の光景



番場橋から上流の光景



番場橋から下流の光景


アクセス


東武東上線中板橋駅北口から徒歩3分で桜並木に到着です。

散策のスタート地点はJR王子駅北口のすぐ傍です。


 石神井川桜散策その2へ



        風来坊


目次  TOP 前ページ 次ページ HOME