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富岡製糸場西繭倉庫
西繭倉庫と繰糸場
富岡製糸場から左方向に100mほど進んだ最初の交差点を左折し、富岡製糸場に沿って300mほど進んだ最初の交差点を左折すると、西繭倉庫の裏手に出ます。 富岡製糸場に沿って200mほど進んだ突き当たりを道なりに右折し、100mほど進んだ最初の交差点を右折して100mほど進むと左手が「甘楽教会」です。
「甘楽教会」は富岡製糸場で働く工女さんが洗礼を受けた教会とのことです。 甘楽教会から200mほど進んだ交差点を左折し、100mほど進むと、富岡製糸場の北西端に戻ります。 この交差点を左折し、200mほど進んだ交差点の左手にあるのが「永心寺」です。
甘楽教会
永心寺
永心寺は、2代七日市藩主前田利意が祖母である明運尼の菩提を弔うために開いたものです。明運尼は生前「幸和」といい、前田利家の側室で、文禄3年(1594年)に初代藩主利孝を生み、慶安元年(1648年)に七日市で死去しています。 永心寺は七日市城下の北側の入口付近にあり、城下の防衛ラインの一角として考えられたように思われます。 境内には明運尼の墓碑で高さ362センチの宝篋印塔が建立され、位牌堂には厨子に納められた立派な位牌が安置され、平成14年に富岡市指定重要文化財に指定されています。
七日市藩は加賀藩の支藩です。 前田利家の5男前田利孝は大坂の陣の際、徳川方として戦功を挙げたことで元和2年(1616年)に1万石を与えられ七日市藩を立藩、以来明治維新まで七日市前田家が藩主として世襲します。 駿府城や大坂城の守備役などを務めますが幕府の要職には就けず石高が1万石と低かったため、経済的には逼迫し本藩である加賀藩から度々援助を受けています。 戊辰戦争の際は新政府軍に属したため、藩は存続しましたが明治4年(1871年)に廃藩となりました。
龍光寺
永心寺から東に50mほど進んだ左手にあるのが「龍光寺」です。 龍光寺の創建は長禄年間(1457〜1460年)、奥平氏によって開かれたのが始まりと伝えられています。 当初は富岡市内にある宮崎村にありましたが、江戸時代初期の慶長17年〜元和3年(1612〜1617年)に七日市藩が立藩し、下仁田街道の富岡宿が開かれると現在地に移転しました。
龍光寺の墓地に、「富岡製糸場工女等の墓」があります。 富岡製糸場は、器械製糸技術の導入により、製糸業の近代化を図るための模範工場でした。 このため、北海道から九州まで日本各地から工女が集まり、製糸技術を修得し、帰郷後は指導者として活躍した工女が数多くいました。 模範工場の名にふさわしく、施設や勤務条件は良好でしたが、不幸にして病に倒れ、異郷の地で若い命を落とした工女も存在しました。
富岡製糸場工女の墓
明治6年から民営化後の明治34年までの間に、60人の工女が亡くなり、その墓が龍光寺と海源寺にあります。 龍光寺には30基の墓石があり、同僚の女工たちが建立した例や、明治26年の民間払い下げに際して、当時の所長が建立した連名の墓石もみられます。 埋葬者は女工のみでなく、製糸場の役人や、三井時代の工女たちもいます。 国の繁栄のために役立とうと、希望に燃えて遠い富岡の地に赴いた工女たちの姿が偲ばれます。 富岡市の指定史跡になっています。
銀座まちなか交流館
龍光寺から東方向に200mほど進んだ交差点を右折し、路地を100mほど進んだ四叉路に「銀座まちなか交流館」があります。 新しい白壁造りの木の香りが残る日本建築の2階建ての建物で、富岡製糸場周辺のまちなか振興や地域産業の活性化を促進するとともに、観光振興を図るために建てられました。
銀座まちなか交流館は、富岡製糸場を訪れる観光客の無料休憩所にもなっています。 いろいろなイベントが開催されているようですが、風来坊の訪ねた時は「絵手紙マップを手に街中を散策しよう」のイベントが開催されており、2階には数多くの絵手紙が飾られていました。
「銀座街中交流館」から銀座通りを東方向に200mほど進むと、市役所から真っ直ぐ南の伸びている宮本通りです。 交差点を右折して宮本通りを南方向に100mほど進むと、「まちなみ観光物産館」(受付&ゴール)です。
横山漆器店
おたすけ横町に置かれている石
「まちなみ観光物産館」の手前の横浜漆器店があり、その手前の道路脇に石が置かれています。 昔々、病気になっても薬が無かった時代に、人々は病気の回復を願い、ここの路地を訪ねて、ここに置かれている上部が丸くツルツルしている2つの石の頭を撫でたそうです。 このことから、この石の置かれている通りは「おたすけ横町」と呼ばれています。
また、おたすけ横町に面してなまこ壁があります。 これは横山漆器店の建物で、表通り(宮本通り)から奥に向かって店舗と土蔵が2棟続きとなっています。 現在、店舗として使用されている店蔵の外壁はトタン板により改修されていますが、奥のなまこ壁の部分は、かつての土蔵の姿がそのまま残っています。
横山漆器店のなめこ壁
まちなみ観光物産館
おたすけ横町から宮本通りに戻り、南の方向に少し進むと「まちなみ観光物産館」(ゴール)です。 早くもゴールという感じですが、配布された「駅からハイキング 散策マップ」には、「まちなみ観光物産館」から、街並みを散策しながら上州富岡駅に向かう「駅までの巡路」が示されていました。
「街並み物産館」から南方向に進むと「仲町まちなか交流館」があります。 仲町駐車場にある売店で、地域の農産物、ジャムや漬物などの加工食品が多数置かれています。 銘菓やシルク製品などのお土産も豊富です。 観光名所、グルメの情報も提供されています。
仲町まちなか交流館
仲町通りの家並み
「仲町まちなか交流館」の手前を左折して仲町通りを進みます(右折すると200mで富岡製糸場です)。 この通りにはところどころに歴史を感じさせる建物がありました。 仲町通りを300mほど進んだ交差点を左折し、富岡警察署前を通過して、300mほど進んだ交差点を左折すると、右手が富岡小学校です。
仲町通り
200mほど進んだ「裁判所入口」の交差点を右折して、200mほど進むと上信電鉄線の踏切です。 踏切の手前を左折して100mほど進むと右手が上州富岡駅です。 今回は、城山公園散策コースを見落としてしまいましたので、ここから帰路につきました。 富岡散策その1へ 風来坊